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ネギまとガンツと俺
第19話「惚れ薬」
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れを見届けた木乃香が当然のように笑顔で呟いた。

「可愛い子やったなぁ」 




 修学旅行明けの朝は、教師にとってやっと訪れた純粋な休日。それはもちろん副担任である彼にとっても同じこと。

 タケルにとって久々にのんびりと出来る休みの日。目覚ましをかけることもなく惰眠を貪っていた。

「zzz」
 
 静かな部屋にタケルの寝息だけが聞こえる。だらしなく開いた口とにやけきった表情は、普段の無感動な顔からは想像もつかない。

 朝日の光が差し込み、彼の顔を照らすがそれでも一向に目を覚ます気配がない。それほどに熟睡しているのだろう。

 彼を起こすにはそれこそ、自然と目が覚めるのを待つか、あるいは――

 突如、扉を激しくノックする音が部屋に響いた。

 無断の侵入を防ぐはずの鍵は、ゴキッと嫌な音を立ててそのまま崩れ落ちる。何の障害もなくなった扉は無造作に開け放たれ、その犯人の侵入を許すことになった。

「先生! 手合わせするアル!!」

 扉を蹴破らんばかりの勢いで突入したのは古 菲。活発な彼女らしく、肩口まで見えるノースリーブに、足の腿まで見えるスリットの入ったかなり短いスカートを着ている。通称クーと呼ばれ、クラスメイトから慕われている中国拳法使いの少女である。

「やれやれ、クーは単純で困るでござる」
「……しかし、こうして付き合っている私達もどうかと思うぞ?」

 その後ろから、困ったように、だがズカズカと入ってきたのが、長瀬 楓と龍宮 真名だ。両者ともに、身長180cmオーバーと、ナイスなぼでぃ。いかにも中学生らしくない……もとい大人びた顔と体つきをしている。

 そんな中学生離れした二人だが、その格好は全くと言っていいほどに対照的だった。

 楓は大胆にも肩を出し、さらには太ももまで見える露出度の高いパンツ。彼女もまたクーと同様に動きやすい格好を好んでいる。ヒラヒラとしたフリルは一切ない。

 対して、マナは白い袖、赤い袴。全体的に清潔感のある服、いわゆる巫女さんというやつだ。動きやすさで言えば、恐らく前者の二人とは比べ物にならないほどに悪い。だが、彼女の場合、服の好き嫌いではなく、単に普段を神社の巫女として過ごしているからだろう。

 彼女達は珍しそうに部屋を眺めながら、クーの後ろをついていく。

 ちなみに、これがほとんど犯罪に近いであろうことには誰も突っ込みを入れる気配はない。何とも非常識な集団である。

「いや、犯罪だろ」

 と、失礼。非常識の中の常識人。冷静という名の変態。知的な馬鹿。寡黙というむっつり。そんなタケルが見事に呟いていた。

「お、先生。今起きたアルか?」
「……起きたというか、起こされたというか」
 
 軽く皮肉な言葉を入れ
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