彼は知らぬ間に求められる
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事だから仕方ない。
「あの男は乱世を喰らって成長しているの。今はまだ自分でも気づいていないけれど」
私は黄巾の時に気付かなかった。あの男の本当の姿に。
「どういう事ですか?」
桂花が不思議そうにこちらに尋ねて来た。教えてあげてもいいのだけれど――
「今はまだどう転ぶかわからない。だから教えられないわ。それにあなたたちで考えて出したモノが答えになるでしょう」
まだ見極める必要がある。
私はどう転んでも嬉しいから構わないが。
手に入るのか、宿敵の元にいるのか、あるいは――
†
それぞれの思惑が混ざり、連合一同はひと時の休息につく。
その様子をモニターで見やる少女は心底嬉しそうに笑い、口から弾んだ独り言を漏らした。
「今回は手違いであそこに落ちたのにここまでかき回されているとは! この事象ならいけるかもしれませんねぇ! 改変までの課題はあと二つ!」
はしゃぐ彼女の影は人ではなく九つの首を持つ鳥。しかし切り取られたのか三つ頭が無かった。
羽を広げた鳥の影は少女に合わせてそれぞれの頭で笑い続けた。
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