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鉄槌と清風
12部分:12:八神家(朝)
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「何でもねーって、顔はしてねーだろうよ……はっ、そうか、わりぃヴィータ…早めに忘れるからな!」

 「…忘れるって、なにをだ?」

 「いや…そりゃ、お前…ヴィータのはd「今すぐ忘れろー!」ぐぶぅっ」

 再び真っ赤になったヴィータの鉄拳が良彦の腹を打ちつけ、悶絶する良彦。

 「はぁはぁ、あたし、もう寝るかんな、直ぐ忘れろ、ってか、記憶を失えっ!」

 記憶を奪う為か、頭にも一発お見舞いし、ずんずんと寝室へと、歩きさるヴィータ。
 心配そうに近づいてくるはやてとシャマル

 「大丈夫かぁ、良彦君…ヴィータも照れてるんやと思うよ」

 「そうですね、あんなに真っ赤になってましたし」

 ダメージで床に転がって呻いている良彦は、それを聞いて

 「…仕掛けた張本人二人が何を…言ってる…つか、不意打ち過ぎてかなり効いた」

 「ふむ…だが、さっきのは良彦にも問題があったな、女性に対してはもう少し言葉や行動を考えたほうが良い」

 苦笑しながらシグナムがそういって、良彦をソファに座らせる。

 「とはいえ、あの二人の被害者でもあるしな、いまは少しゆっくりすると良い、少し休んだら寝室へ案内しよう」

 「あんがとシグナム、頼むよ」

 「ほな、いまのうちに良彦君の使うベット、準備しとかなあかんな」

 「そうですね、私もてつだいますよ、はやてちゃん」

 はやてとシャマルはそういって一室へ消えて行く。
 その後は大したイベントも無く、就寝となる。




 翌朝…何時もの癖で、5時半には起きてしまった良彦、日課のランニングに出かけようかと思ったのだが、流石に他人の家から勝手に外に出て戻るわけにもいかず断念。
 結果、かなり暇な時間ができた為に、そっと庭にでて、ストレッチや柔軟だけは、と…みっちり時間を掛けていたら、そこに声が掛かる。

 「随分早くに起きるのだな、良彦は?」

 動きやすいジャージを着たシグナム…手には竹刀を持っている。

 「シグナムこそ、早いな」

 「朝の内に少し体を動かすのは習慣でな」

 「俺ももう、何年もこうだから、朝目がさめちゃってさ…折角だし、一本どうかな?」

 ぐっと握った拳を、シグナムに向ける…それを見てシグナムは

 「5分まってくれ、軽く体を解す」

 と、答え、軽いストレッチと素振りをしていく。

 「あいよ…こっちも、準備ッと」

 先ほどまでのストレッチや柔軟で体はほぐれているので、軽く整理運動のような感じで、熱が冷めないようにだけ気をつける。
 しばらくして、シグナムが声を掛けてくる。

 「良し、此方も準備はいいぞ」

 「おう…よろしくお願いします」

 「あぁ、此方こそよろしく頼
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