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或る皇国将校の回想録
第二部まつりごとの季節
幕間2 弓月兄妹と学ぶ〈帝国〉史
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でもアスローンよりも大きな国で、〈帝国〉と渡り合っていたのですよね?
どうしてそれほど情報がないのですか?」

「仕方ないだろ、〈皇国〉の主要交易域に含まれない位に遠く、なんら通商条約も結んでいない、露骨に言えば遠すぎてどうでもいい国だったんだ。アスローンを仲介して定期的に情報を収集していただけだったのだがね。〈帝国〉と通商関係のいざこざが始まってから慌てて新しい販路開拓の為に資料を掻き集めていた矢先にこの状況だからな」

「・・・・・・戦争」
 碧がそっと目を伏せる。
「そう、戦争だ。どうにかして早く終わらせなくてはならないな。
戦争の所為でお前が売れ残ったりしたら大変だ」といって葵は立ち上がると碧の頭を撫でながら笑った。
「今はまだ豊久さんたちに頼るしかないが――なに、どの道最後には俺達も胃を痛めるはめになるのさ。
戦争はもはや軍人だけのものではないのだから」

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