初めてのフリーライフ
第6話
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現在僕はルーマニアの地に足を踏み入れている。
「どうやらあの城にギャスパーの幼なじみが居るのは間違いない様ですね。ハーフで利用出来る神器を持っているというだけで不遇な生活を強いる愚者共には、聖職者として天罰を与えなくてはなりませんね」
探知用の魔剣を折り、収納用の魔法陣から死霊秘法の写本を取り出す。目的の頁を開き、魔力を通す。
「ニトクリスの鏡よ。汝の力を僕に」
虚空に映し出す幻像を僕自身に纏わせて正体がばれない様にする。見た目は前世の記録にあるアレクサンド・アンデルセン神父の姿をとり、聖書に十字架を装備し、銃剣を作り出す。全身が聖書と十字架に焼かれるのを感じながら、魔力は全て肉体強化と体内の魔剣の活性化に回して問題無い様にします。そして準備が整った所で城に向かって歩みを進み始め、門番達がこちらに気付いた所で銃剣を彼らに対する十字架の様にクロスさせて構える。
「貴様、何者だ!!」
「我らは神の代理人、神罰の地上代行者。我らが使命は我が神に逆らう愚者を、その肉の最後の一片までも絶滅すること。AMEN!!」
名乗りと共に一気に懐まで飛び込み、首を切り落として城の入り口まで駆け、蹴りやぶる。目標の人物が囚われている場所は地下なので襲いかかって来る相手を皆殺しにしてからゆっくりと下に降りる階段を見つけるとしましょうか。
襲いかかって来る相手の首を刎ねたり、心臓に銃剣を突き立てて苦しまない様に殺しながら少しずつ城の探索を始める。それにしてもこの世界の吸血鬼は弱いですね。FateやHELLSINGの吸血鬼とは比べようが無い位に弱いですね。折角術式を満載した聖書も用意して来たのに無駄になってしまいましたね。アンデルセンごっこをするためだけに頁をバラまいたりする術式を新しく作ったというのに。少しは楽しませて
「ふっ!!」
「甘い!!」
今まで気配を消していた誰かが背後から斬り掛かって来たので、それを銃剣で受け止めて弾きます。振り返ると既に襲撃者は姿を隠し、けれども空間全体に殺気が満ちています。
「少しは手練の様です、ね!!」
再び背後からの斬撃を弾いて壁を背にします。やはり襲撃者の姿が見つかりません。何かの術を使った様な痕跡も無し。となれば神器でしょうね。どんな神器か分かりませんが、厄介ですね。仕方ありません。周囲全てを爆破しましょう。
鎖で繋いだ銃剣を廊下の端から端まで突き刺し、壊れた幻想で一気に爆破します。爆煙の中、不自然な揺らぎを見つけ、そこに銃剣を大量に投擲する。
「そこか!!」
姿は見えないまでも殺った手応えがあった。現れたのは鍛えられた身体を持った中年位の吸血鬼だった。おそらくは誰かから奪った神器と思われる脚甲を付けているが、それも消え去った。今
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