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偽典 ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
第7章 終わりの始まり
第参話 いざ、決戦へ
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りだ。


「そして今回のとっておきは、これ」
俺は、青い正8面体の石を取り出した。
青い石は神秘的な光をはなっている。
「これは、なんですか?」
「俺とソフィアが共同開発した、賢者の石の・・・」
「賢者の石!」
話の途中で、テルルが思わず声を上げる。
賢者の石とは、戦闘中に使用すると、全体回復魔法「ベホマラー」の効果を持つ石のことである。
製法については現在残されておらず、とてつもない貴重な品であった。

「話は終わっていない。これは「賢者の石のようなもの」だ」
「賢者の石のようなもの?」
セレンが首をかしげる。
「残念ながら、この「賢者の石のようなもの」は、完成品ではない」
俺は、残念そうに話す。

賢者の石の効果を再現するために、道具として使うと回復呪文「ベホイミ」の効果がある賢者の杖を解析し、改良を重ねた。
「その結果、この石を作ることができ、ベホマラーも使用出来るようになったのだが、」
「なったのだが?」
タンタルが言葉を重ねる。

「使用回数に制限がある」
「どのくらいですか?」
セレンがたずねる。
「おそらく、約30回分。ゾーマ戦でなんとか使い切る計算だ」
俺は、自信を持って答えた。

「でも、それまではどうするの?」
テルルが質問する。
「とりあえず、「せいすい」と「しのびあし」を使用する。
だが、念のため、準備した」

俺は、袋の中から指輪を取り出した。
「その指輪は」
「ああ、いのりの指輪だ」
俺は、入手の経過を思い出しながら、セレンに手渡した。



俺がかつて訓練場としていた、ノアニール西の洞窟。
その北側に、小さな村がある。
そこは、エルフとよばれる、人間とは異なる種族が、ひっそりと生活していた。

「あなたがた、人間にお売りするものはありません。
お引き取りください」
冷酷な声で、目の前の美女は俺たちに宣告する。

「戻るぞ」
「ああ」
「そうね」
「・・・・・・」
俺たちは、一度近くの誰もいない森に引き返した。

「アーベル、どうするの?
買い物が出来なかったじゃない!」
「そりゃそうだ。だって、人間だもの」
俺は、両手を前に出しながら答える。
「とぼけないで!」

「わざわざ、訓練を中断して森の中に来たのに、出来たのはエルフという美人と会話しただけ。
役得なのは、アーベルくらいよ」
「役得?
意味がわからない。
それに、俺は買い物をあきらめたわけではない」
俺は、かつてアリアハンの西にある、ランシールで入手したアイテムを取り出した。

「きえさり草」
「これで、姿を消して・・・・・・」
「まさか、アーベルがそんな卑劣なことをするなんて」
「卑劣?」
俺は、首を傾げる。

「円滑な
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