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偽典 ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
第7章 終わりの始まり
第弐話 約束
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述べた。


「私は精霊ルビス、このアレフガルドの大地を作ったものです」
ルビスの自己紹介に頷く。
したり顔をするわけにはいけない。
「お礼に聖なるまもりをさしあげましょう」
最初、受け取りを拒否しようかとかんがえたが、時間がないので受け取った。
あとで、勇者にあげることにする。

「そして、もし大魔王をたおしてくれたなら、きっといつかその恩返しをいたしますわ」
「それはありがたいですが、事前に確認したいことがあります」
俺は、ルビスに問いかける。
「なんでしょうか?」
ルビスは、静かに微笑みながら俺にたずねる。

「大魔王を倒すだけで、このアレフガルドは平和になりますか」
「何を言っているの?」
俺の言葉に、テルルはあきれた口調で疑問の声をあげる。
テルルはもちろん、ゾーマの存在を知っており、それを倒せば平和になることを疑って居なかった。

「そうですね。
大魔王の力は強大です。
倒したとしても、周囲の闇の力を吸収すれば復活できます。
この闇に満ちた世界であれば、」
ルビスは、両手を空に広げて、
「容易に復活できるでしょう」
「・・・・・・そうか」
「そ、そんな」
セレンは、口に手をあて、
「じゃあ、どうするのよ!」
テルルは、ルビスに文句を言った。

「お嬢さん。
心配はいりません」
ルビスは、テルルに優しく微笑む。
「この世界は、私が生み出しましたものです。
今は、大魔王の力により、私の力は限られていますが、みなさんが大魔王を倒したのであれば私の力で、この世界に光を取り戻すことができます」
「それなら、問題ないわね」
テルルは納得する。

「では、恩返しについて頼みたいことがあります」
俺は真剣な表情で、ルビスを見つめる。
「何でしょうか?」
ルビスは、あいかわらず美しい微笑を浮かべたままだ。
「できれば、他の人に聞かれたくないことですが?」
「アーベル、変なことを考えてないわよね?」
「少なくとも、テルルが考えていることとは別のことだ」
俺は、強く断言する。

「ならば、心の中で強く念じてください」
(こうですか?)
俺は、ルビスの指示に従って心の中で、声をかける。
(ええ、聞こえますよ、アーベルさん。
それとも、前の世界での名前の方が良いかしら)
俺のことが、わかるのか?
まあ、そのほうが、話が早くて助かる。
(いや、アーベルでお願いします。俺はこの世界では、アーベルとして生きることを決めていますから)
(わかりました)
(質問ですが、俺は元の世界に戻ることが出来ますか?)
(ええ、問題ありません)
(それならば、お願いしたいことがあります)
俺は、ルビスに願いを告げる。
(わかりました。
それが、願いであるのなら、問題は
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