第十一話 『白と黒の象徴』 後編
[10/13]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ると、微かに大勢の人の声が聞こえた。この下水道管の中を通って行けば、外に出られる!
ソ「ですが、こんな狭いところをどうやって通るんですか?僕は案内役で、幽霊のような存在なのですり抜けて通れますけど。」
あ、そうなんだ。なら心配はいらないな。俺は左手首に付けている緑と赤茶色の石のブレスレットを外す。
ボワワワワワァン。
白い煙が俺の体を包み込む。煙が晴れると、『子』の姿になった俺がいた。俺の姿にソーヤは目を丸くすると、
ソ「シ、シン様・・・あなたは、いったい・・・?」
俺は急いでいるので手短に答えた。
シ「鼠人間だ。」
俺はそう言うと、下水道管の中に滑るように入って行った。俺の後ろをソーヤが幽霊のようについて来る。急がねぇと、体が元に戻っちまうし、ルーシィが・・・!
****************************************************************************************
『ここからまたルーシィ目線でいきます。』
レッドカーペットの上を汚れ一つ無い純白のスーツをピシッと着こなしたオリファスと、白い薔薇の飾りが付いた純白のベールとウェディングドレスに身を包んだ私がお客さんの歓声を浴びながらゆっくり歩く。私の横でソフィアが歩いてるけど、姿は私にしか見えないから誰も気に留めない。結婚式はそのまま順調に進んでいき、いよいよキスシーンに・・・
オリ「ルイカさん、失礼します。」
オリファスは口調はすごく落ち着いてるけど、手がすごく震えている。震える手で、ベールを上に上げる。すぐ隣でソフィアがドレスを?む。
ソフィ「シン様・・・ソーヤ・・・」
オリファスがゆっくり目を閉じて顔を近づける。私は目を硬く閉じた。その時、
オリ「ぐはっ!!」
目を開けると、私の目の前にはオリファスの姿は無かった。見回すと、人ごみの中に突っ込んでいる。
ソ「二つ目の試練、達成ですっ!!」
聞き覚えのある男の子の声がした。すると、私の体がふわっと持ち上がった。私の足は地面に着いていない。私はお姫様抱っこをされている状態だった。
ル「えっ?」
逆光で顔は見えないけど、グレイと似た感じの灰色の髪の毛が風で揺れている。
オ「お、お前は何者だっ!?私の息子の結婚式を台無しにして、息子をこんな無残な姿にさせるとはっ!!」
オルフェスが怒鳴り声を上げる。私をお姫様抱っこをしている人は鼻で笑うと、
シ「俺はシトロン・ファメリア!偉大なる『アディール城』より、ルイカ王女をお迎えにあがった!!」
ル「シィ〜ンッ!!」
シ「おわっ!!」
私はシンに飛
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ