第十一話 『白と黒の象徴』 後編
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ワーズが連れてきた白い馬が尻尾を振る。
ア「この子はフィニイとゆうとても賢い馬です。『イードゥレ城』までの道のりを全て覚えているので、指示をすれば連れて行ってくれますよ。」
へぇ〜。俺がフィニィの背中を優しく撫でると、ザラザラした舌で右頬を舐めてきた。
ア「フィニィ、シンさんの事が気に入ったみたいです。」
俺はフィニイの涎を拭いながらフィニイの背中に跨る。馬の背中に乗ったのは人生初だ。俺の後ろにソーヤがちょこんと座る。結構高いんだなぁ〜・・・手綱を操ってフィニイの顔を街の方に向ける。
シ「それじゃあ、必ずルイカ様と『白の象徴』と一緒に、明日の日没までに帰って来ます。」
そう言うと、手綱を軽くペチンッ!と叩くと、フィニイは『イドゥーレ城』に向かって風のように走り出した。
ソ「ルーシィ様、無事でしょうかね?」
シ「分からねぇ。でも、必ず俺が助けるっ!!」
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『ここからルーシィ目線でいきます。』
ル「・・ん・・・こ、ここ・・は・・・?」
気がつくと、皺一つ無い白い布が掛けられている長方形のテーブルに、横に十脚、縦に一脚ずつ椅子がずらぁーーーーーっと並べられていた。でも、そこは『アディール城』じゃないって事が一目で分かった。『アディール城』はピンクや白、クリーム色や薄い水色といったパステルカラーが目立つけど、今私がいるのは赤や白、黒や茶色といったゴシック調の色が目立っている。
ル「ど、どこなのここは・・・って、えぇぇぇぇぇっ!?」
立ち上がろうとしたけど、私の両手は椅子の手すりにガムテープで固定されていて、両足もガムテープでぐるぐる巻きにされていた。ど、どうなってるのぉ〜!?混乱していると、横にソフィアが立っていた。
ル「ソフィア!私何で拉致されたみたいな状況になってるのっ!?ていうかこれ外してぇ〜!!」
ソフィ「すみません、ルーシィ様。私はRFG『白と黒の象徴』の案内役として、ルーシィ様の傍にいます。ですが、ルーシィ様を助ける為に傍にいる訳ではないのです。なので、このガムテープを外す事は出来ません。」
ル「そんなぁ〜!!冷たい事言わないで外してよぉ〜!!」
私が椅子ごと暴れていると、
?「お目覚めですか?ルイカ王女様。」
声がした方に視線を移すと、外側にくるんとカールした茶色い髪の毛に、鼻の下に先がくるんとカールした茶色い髭の男の人と、茶色い短髪に、顔にそばかすのついた青年がいた。
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