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乱世の確率事象改変
集う諸侯とそれぞれの思惑
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の言葉に不安が胸いっぱい広がり始めた。
 諸侯の皆さんの自己紹介を聞くと、有名な人ばかりだった。公孫賛様、袁術さん、西涼の馬騰さんの名代の馬超さん、曹操さん、孫策さん……等々。
 荀ケさんが田豊さんを一瞬悲しそうな目で見たのが気になったけどそれぞれの紹介はつつがなく終わった。
「では軍議をはじめますわ! まずは」
「本初。進行は私に任せて。あなたは優雅に静かに、華麗に皆の意見を聞いていてほしい」
「え、ええ。あなたがそういうのなら」
 田豊さんは司会らしく会議を進めようとした袁紹さんを一言で黙らせ、椅子に座るように促し、その様子を見てか曹操さんと 公孫賛様が感心している。
「まずは目的を確認し合う。目的は涼州の一太守だったけど都に来てから大暴走した董卓の討伐」
「董卓の詳しい情報は?」
「さあ。本人に関しては情報の秘匿が凄すぎて袁家でも細部までは調べつくせなかった」
「ならおいおい調べていくことにしましょう」
 袁家でも調べつくせないとはどのような人物なのか。情報が曖昧に過ぎるが、それは同時に敵の軍師が思いのほか手強いということを示している。
 情報の秘匿をしっかりと行える軍師であるのなら優秀、袁家相手に全く情報を漏らさないのは異常なほど切れ者なのだろう。
「次に道程。行軍順については各軍代表者に後でくじを引いて貰う」
「まあついてから戦闘用の配置換えすればいいしな」
「妾も賛成じゃ。七乃、道程について説明してたもれ」
「はーい。えっと、広い街道での行軍を行いますから、シ水関、虎牢関という大きな関での戦闘、もしくはその間の広い地での戦闘が予想されますねぇ」
 バッと地図を広げて差された二か所の関。難攻不落と言われる二大難所をどう切り抜けるかが一番の勝負所になるだろう。
「関所の将はどうなんですか?」
「シ水関に華雄と張遼、虎牢関に呂布。その三人が有名。細かい副将はそこまで気にしなくていい。ただこの情報は集結前の情報だから随時更新求む」
「私の所が調査しよう。機動力の高い騎馬が役に立つだろうし」
「じゃあシ水関の調査は公孫賛に任せるわ」
「後は――」
「元皓さん。私は先に決めなければいけない議題があると思うので皆に提示しますわ」
 袁紹さんがいきなり割り込み、田豊さんを遮って話し出す。せっかく順調に会議が進んでたのに黙ってる事に我慢が出来なくなってしまったんだろうか。
「……何?」
「即ち! この連合の総・大・将を決めることですわ! 家柄、地位、名声、財産などの事を考えた場合候補はおのずと絞られると思うのです。まあ……私は別にやりたいわけではないですけども」
「「「「「「……」」」」」」
 明らかにやりたい、というような表情で私達を見渡したが、さすがに諸侯達は呆れて沈黙してしまった。
 でもこれはこれで
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