〜幕間〜 別の大陸制覇を目指す者
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単語にピクッとわずかに反応し少し考え出す店主。
「……そうですか。仕方のない方ですね本当に。では奥へご案内いたします」
呆れた顔をしていたがどこか楽しそうだった。私達は店主に案内されて一番奥の部屋に行った。
皆が席に着き菜譜を見ようとすると店主が一つ咳払いをして注意を引き付けてから話し出した。
「曹操様、あなたの噂はかねがね聞いております。よろしければ私の料理を評価して頂きたいのですが」「へぇ……私の舌を満足させる自信があるみたいね」
「えぇ、そこの典韋様の料理の腕も耳に入っております」
驚いて店主を見る流琉。そういえば流琉は街の料理屋で働いていたことがあったか。
「満足いただけなければお代は頂きません。これは私の意地のようなものです」
桂花と流琉の二人はあまりの異常な発言に言葉も発せず目を丸くした。
この店主、私に勝負を挑むというのか……おもしろい。
「では満足させることができたならこの店を大々的に宣伝しましょう」
徐晃が言っていたのはこうなる事を予測してか。ならこの勝負次第では貸しは全て帳消しにしましょう。
「ありがとうございます。では、初めて聞く料理があると思いますので説明いたします」
菜譜を開く。そこには聞いたこともないような料理の名前がいくつか並んでいた。
おむらいす、はんばぁぐ、ぱすた等々
店主がそれぞれの料理のおおまかな説明をする。
「女性の方にお勧めなのはおむらいすとぱすたです。ぱすたの方は特殊な麺を茹で、自分好みの味付けを選ぶもの。おむらいすの方はふわふわ卵のモノは天津飯に似ていますが、味は全く違います。通常のおむらいすは卵で特殊な炒飯を包み西紅柿を煮込んだタレをかけたモノです」
つらつらと説明されたものを想像しながら皆が決める。
「わたしは普通のおむらいすが食べてみたいです」
「じゃあ私はふわふわのものを食べてみようかしら」
ふむ……同じものというのも面白くない。
「なら私はぱすたにしましょうか。店主、味付けは任せるわ」
「承知いたしました。しばしお待ちを」
店主は料理を作りに静かに下がって厨房に向かって行った。
二人とも緊張しているのか表情が固い。まあ当然か。値段も書いていないのだから。
「ふふ、そんなに緊張していたら料理の味もわからないわよ」
緊張をほぐすために声をかけてもみたがあまり効果がないようだ。
しばらくして、耐えかねるというほど長い時間待たされることも無く、
「おまたせいたしました」
食欲をそそる香りとともに料理が運ばれてくる。
「わぁ……」
「これは……」
「……」
見た目も素晴らしい。食とは目、香、舌で楽しむ事をよくわかっている。
共に運んで来た給仕までもが無意識に喉を鳴らしてしまっている。
「曹操様、ぱ
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