暁 〜小説投稿サイト〜
浮橋
オマケ

[8]前話
そういえば・1

「そういえば、僕の父にはこのこと話さないのか」
「え!?無理無理!塔矢先生にこんな話できねェって!」
「でも。サイがもういないって、お父さんも知っておくべきだと思うのだが…」
「それもそうだな…じゃあこうしてみる?saiの正体は難病患者で、だからネット碁しかできなかったけど、ついこの間とうとう他界してしまいましたー。・・・っていうのは?」
「…進藤。君、嘘うまいな」



そういえば・2

「そういえばあの棋譜だが、本にしてみないか?」
「はあ?」
「もちろん売るわけじゃない。ただ、紙に書き殴ったままのあの状態だと、保管がしにくいだろう?業者にたのんで、綴じてもらおう」
「ヤダよ。誰にも見られたくない」
「あっちだって一日何万何千と印刷してるんだ。覚えもしなければ、定期的にデータは消去されるだろう」
「お前やけに詳しいな」
「想像だ」
「…かーっ!最もらしい顔して言うなよな!お前、冗談も冗談と思われない顔してんだから。自覚しろ!」
「覚えとく。で、それじゃあ、例えば僕が編集して、僕の家の印刷機にかけて、僕が綴じれば、君は文句ないんだな?」
「あ、ああ。それならな」
半年後。塔矢から、和本55冊を渡された。ちなみにこれは布教用(ヒカル用)らしい。

[8]前話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ