第八十話 事を成す為に
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のビームランチャーの威力は相当なものであり、正面にシールドを構えたMSですらあっさりと貫かれてしまう。ガナーザクウォーリア―がオルトロスを構えて収束ビームを放つが、リゼルの機動力を前にそれが当たるはずもなく、シールドランチャーを放たれそのまま砲身の誘爆によって撃破する。
『一度味方を後退させろ、こちらからの砲撃の邪魔だ!』
「敵の陣営を少しでも崩すわよ!ローエングリン照準!目標、前面十一時の方向にいるナスカ級!!」
しかし、いかに彼らが獅子奮迅の活躍をしようとも、いかんせん敵の数は文字通り桁違いに多い。それを打破するために、或いは自分たちが流れを掴むためにアークエンジェルの艦長であるマリュー・ラミアスはローエングリンによる攻撃を行おうとする。その様子に気付いたザフトの部隊は止めようと、或いは躱そうと行動するがバルトフェルド達の乗るMSやアークエンジェルの迎撃によって迂闊に近づけずにいた。
『ま、不味い!?こちらを狙っているのか!か、回避しろ!』
『無理です、間に合いません!?』
「ローエングリン、てェ――――!!」
狙われたことを察知したナスカ級だが、回避できるほどの余裕はなく、収束されていく粒子の光によって誰もがナスカ級が轟沈する未来を描いた。事実、そうなってもおかしくなかっただろう。しかし、それは予想だにしない形で覆された。
『あの時の借り、返させて貰うぜ』
ローエングリンが発射されようとした直前、その斜め上から一筋の閃光がローエングリンを撃ち貫いた。砲身が爆発を起こし、アークエンジェルはその爆発の衝撃によって大きく傾く。
「いったい……何が……!?」
発射直前にローエングリンを撃たれたことを驚きながらもマリュー達アークエンジェルのクルーは状況を確認しようとする。そして、アークエンジェルの上方に位置する場所に一機のMSが存在しており、それがローエングリンを撃ち抜いた敵だという事を理解した。
『ダーダネルス海峡の時に同じ目にあったんだからな。恨みっこはなしだ』
その機体の右手に構えられたビームライフルによってローエングリンは撃ち抜かれたのだろう。翼を持つ特徴的なシルエット、そこから展開している光の翼、そして何よりパイロットが誰なのかを証明するオレンジカラー。
『さあ、今日こそお前らの年貢の納め時だ!叩き切ってやるぜ、徹底的にな!!』
右肩に装着されているアロンダイトを引きぬいて正面に構えながら――――フェイス所属のパイロット、ハイネ・ヴェステンフルスはアークエンジェルに剣先を向けて討ち落してみせると叫んだ。
◇
「手に入ったのは、この程度の機体か……しょうがないと言えばそうなってしまうが、だとしても正直きついな」
メンデルでファントム
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