〜幕間〜 いたずらと甘いモノと
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のか一瞬目を見開き、すぐにすっと目を細めた。
「……わかった。それなら仕方ないわ。ではその蜜はどうかしら?」
なんとメープルシロップだけ別物として扱ってきた。すぐに答えることが出来ずいると、曹操は勝ち誇った笑みでにやりと笑う。
これは明らかに俺のミスだ。もう言い訳は通用しないだろう。
「……大量生産はできません」
「内密にすると約束しましょう」
やはり、すでに確定させられていた。もはや教えるしかないらしい。
「誰にも教えることも見せることもしないと約束できるなら」
「いいでしょう。後で書簡にして渡しなさい」
「ではその代わりに、一つ」
「……言ってみなさい」
「もしあなたの街に友の店の支店ができたなら、支援して頂きたい」
これくらいはいいだろう。それと、先日の件の借りも返せるはず。あれは過不足の無いモノだと夏侯淵達が証明してしまい、曹操にも報告が言っているだろう。なら俺の心一つで貸し借りの有無が成立する。
「……どの程度の?」
「本店店主が来ることが必ずあるでしょうからその時店主にホットケーキと伝えてください。後その店で一度食事していただければ。その後はあなた次第です」
「ふふ、おもしろい。受けましょう。それと……おもしろい余興をくれたようだから貸しは帳消しにしてあげるわ。あれはこちらとしても損はほとんど無い」
「ありがとうございます。では後程、先ほどのような戯れが行われなければ書簡にて注意書きと共にお渡しいたします。雛里も朱里も桃香も会議がんばれよ」
さらっと言い切り、交渉をしだした俺たちに呆気にとられていた三人に声をかけその場を後にする。
これであの店長も後々楽になるだろう。会議の百合百合しい熱も冷めたしな。
曹操は貸しは無しとし、先手を打って器を示しに来たのか。食えない人だ。さらにこれ以上俺が返すかどうかも同時に試している。まあ、踏み倒すというより店長の存在だけで十分な返しになると後々気付くだろうから問題は無いが。
その後、会議は滞りなく行えたと報告を聞いた俺は、安堵と共に書いていた楓蜜の書簡を兵に届けるよう指示してから、次の戦に備え寝るのだった。
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