〜幕間〜 いたずらと甘いモノと
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ょ、しょれは」
さらに息が荒くなる諸葛亮にゾクゾクと嗜虐心が刺激されてきた。やはり初物をいじめるのはたまらないわね。
「そ、そそ、曹操さん! いけません!」
いつの間に近づいたのか諸葛亮をいじめることに集中しすぎてほっておいた劉備がばっと取り上げてくる。見ると諸葛亮は目を回してしまっていた。
「あら、嫉妬したのかしら劉備」
「してません!」
「桂花」
「はい、華琳様ぁ!」
満面の笑みで近寄ってくる桂花だったが掌を向けて制する。
いい返事ね桂花。でもまだダメよ。
「膝が寂しくなったわ。鳳統を連れてきてくれるかしら?」
「な!?」
「あわわ!」
「諸葛亮が目を回してしまったのだから落ち着くまで鳳統が司会をしてくれるのでしょう? あなたたち義勇軍側の献策を聞いてる間に諸葛亮は劉備が起こすでしょうし、それに鳳統は諸葛亮が出来なかったこともできるはずよ?」
さらりと対抗心を煽ってみた。この子は諸葛亮に少し対抗心を持っているようだから。
そう言うと桂花は打ちひしがれた顔でわたわたと慌てふためく鳳統を連れてきた。どうしたらいいのか分からず戸惑っていた鳳統を膝の上に優しく乗せる。劉備はまた茫然としていた。
「いい子ね。あなたも緊張しているようだからほぐさないと――」
「会議中に失礼するよ」
†
「――と言うのが事のあらましよ」
よくわかった。曹操が全面的に悪いじゃないか。朱里は犠牲になったのだ。
「で? 会議の邪魔をするに足る理由を説明しなさい」
ギラリと目を光らせて邪魔するなというように強い口調で曹操が命じてきた。
しかしこのまま続けるつもりか。それはまずいな。雛里も目を回しかねん。
「会議の差し入れを作って来たのですが。曹操殿、戯れを続けるのなら差し入れができませんね」
そう言うとばっとこちらに向かってきた雛里。曹操は少し不機嫌になってしまった。
「雛里、お前も簡単に流されるな」
「あわわ、ごめんなさい」
しゅんと謝る雛里になでなでしたくなるがどうにか我慢した。曹操の気持ちもわからんでもない。むしろ凄くわかる。だが一線を越えるのはいただけないな。
「そう。それは私の舌を満足させられるようなものなのかしら?」
「必ず。幽州の最高級でございますので」
聞いた途端、雛里が顔を輝かせる。好きだもんなこれ。レシピと材料店長にちょっとだけ貰っておいてよかった。
朱里が甘い匂いに誘われて起きたようで、うーんと目を擦りながら身体を起こし、
「はわわ! 秋斗さん、何故ここに!?」
俺がここにいる事に仰天していた。
「会議の差し入れだ。大丈夫か、朱里? 桃香もご苦労様」
「うう、ホント辛かった……」
「まあこれ一緒に食べて元気出せよ」
そう言って机の上に皿を並べてケーキを置き
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