陽龍と陰龍
黒き闇に堕つ
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「…苦肉の策で已むを得ませんが、退きましょう。」
ロギア達は一度ガイル達のもとへ戻った。
ラオシャンロンがネヴィアの近くまで接近し、その場で咆哮をした。
その瞬間からネヴィアはゆっくりと瞼を開き、そして口を大きく開けた。
「ぐおっ!?脳が揺さぶられるみたいだ…ッ!」
「なんて音圧なんだ…飛竜の比じゃない!」
陰龍ネヴィアの咆哮
ラトも経験したあの体に重苦しくかかる重力のような咆哮
そして陰龍ネヴィアは瞼を開いた。
「あれが…陰龍ネヴィアの眼…」
「ミラボレアス種にゃ眼の素材があるが…あれとは比べもんにもなりゃしないほどの黒さだ…」
陰龍ネヴィア、その具現は彼の龍の目にまで表されていた
一目見れば果たして本当に瞼をあけたのか疑うほどである
「さあ、やつは一体どんな攻撃をしてくるんだ…?」
陰龍ネヴィアは大きく翼を広げ、一回羽ばたいた。
「何だ?はばたくだけか…ッ!?」
数秒の後、ダイラス達や古龍迎撃隊のいる砂地を暴風が駆け抜けた。
「一羽ばたきでこれかよッ…!」
暴風は数十秒続いた
砂地を風が駆け切り、陰龍に目をやると
「こ、今度は黒い球体…?」
角を空に振りかざし、暗黒の球体を頭上に浮かべている
陰龍の顔と同じくらいの大きさにまで球体が大きくなったとき
「な、球体から線が!」
放射線状に黒い光線が放たれた
光線の進む方向には少し偏りがあったものの空を覆いつくさんとする多さだった。
飛んでいった先では爆発が起こり、火の手が上がる所もあった。
黒い光線はその着弾先をだんだんとネヴィア周辺に近づけていった。
「ま、まさか…あの黒い光線…」
「ロギアさん?どうかしましたか?」
突如震えだすロギア
「やめろ…母さん…父さん…」
「ロギアさん!気を確かに!」
頭を押さえしきりに何かをつぶやくロギアを落ち着かせるアルフレッド
「あいつッ…母さんたちを…返せ…!」
「ロギアさん!」
ロギアの背負っていた太刀が勢いよくロギアの背中を離れ、刀身が頭上に浮かびだした
「な、なんだアル!?一体何が…!」
「僕にも分からない!」
なおも頭上に浮かんだ刀身が黒くなっていくにつれ、ロギアにもその黒さが移っていく
「あいつが…母さん達を…古龍…憎い…ニクイニクイニクイニクイニクイ」
ロギアの周囲を黒い気が取り囲む
「がああああああああああァァァァァァァッッッ!!!!」
「うわっ!」
ロギアの発した衝撃波でその場にいた全員が吹っ飛ばされてしまった。
衝撃波と同時に囲んでいた黒い気も晴れた
「イテテ…ろ、ロギアさん…なのか?」
片
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