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dark of exorcist 〜穢れた聖職者〜
プロローグ 悪魔狩り と 悪魔の末裔
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かつてこの世界は一つだけだった。

その一つだけの世界にまだ"人間"がいなかった頃の話………



その一つだけの世界には神が住んでいた。

ある時、神はこう言った。
「歩き、食べ、考える生命には"心"が生まれるだろう」

そうして神は"人間"を創造し、楽園に住まわせた。


神は、初めて創造した二人の人間に「アダム」と「イヴ」と名付けた。












しかし、心を持った二人の人間は、楽園の禁忌に触れてしまった。

その楽園には、「禁断の果実」というものが存在した。
その「禁断の果実」には、人間が生きるためになくてはならないものが封じ込められていた。

"欲"だ。

アダムとイヴは、自らの好奇心に負け、「禁断の果実」に触れてしまった。



怒った神は二人に罰を与えた。


アダムには「限りある命」と「穢れた魂」を。

イヴには「終わりのない命」と「転生できない魂」を。



神は二人に「死」と「永遠の生」をそれぞれに与え、二人を引き裂いた。

それに怒ったアダムは、「禁断の果実」を使って、怒りのままに不浄を生み出した。




それが悪魔の誕生と言われている………


























そして時は過ぎ………







ーーー【ローマ・ヴァチカン】


ヴァチカンの地下には「シェルター」と呼ばれる、悪魔を封じ込めておく隔離空間がある。
面積がどれ程あるのかは定かではない。
「シェルター」は紀元前にその原形が完成し、一度も悪魔の脱走を許していない。

しかし、何者かによって「シェルター」は外部から開けられてしまった。


その結果、「シェルター」に閉じ込められていた1000体の悪魔が世界に放たれた。















ーーー2001年


ーーー【イタリア・市街地】


「早く行くよ、クリス君」

銀髪の少女が、同じ銀髪の少年を急かす。

「えっ、もう行くんですか?」

クリスと呼ばれた少年が返事を返す。

「うん。もうこの街は大丈夫。次の街に行こ、クリス君」

少女の両手には、それぞれ銃が握られていた。少女は慣れた手つきで空のマガジンを捨て、新たな
マガジンを装填し、銃を腰のホルスターにしまう。

「そうですね。あ、帰りに何か食べて行きますか?アイさん」

銀髪の少女に対して、少年は何も持っていない。しかし、その手は血で真っ赤に染まっていた。










銀髪の少女の名は「アイリス・エインズワース」。

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