暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第62話 調査を行いましょう
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一人が死んだのだから。

 それも、安全である圏内。街の中での悲劇だった。

(圏内で人が死ぬとしたら……それはデュエルしか……!)

 キリトはそう考えると直ぐに行動する。周囲を見渡しながら。

「みんな!今すぐwinner表示を探せ!!」

 キリトはそう叫んだ。先ほど、彼が吊るされている時にも、HPが減り続けているのであれば、まだ デュエルは終わっていないと言う事、そして、彼のHPが全損した事で、初撃決着モードではなく、ノーマルモード、もしくは制限時間モード、だと言う事も判明している。

 即ち、彼が消滅した瞬間、勝利のアナウンスである《winner》表示が現れるのだ。

 だからこそ、それを見つけてキリトは犯人を追おうとしたのだが。

「……いない」

 リュウキは、誰よりも早くそう言っていた。

「え……?」

 キリトは、そんなはずは無い……と困惑の表情でリュウキを見ていた。だが、リュウキは首を振った。

「……オレは、アイツが消えた後、直ぐに周りを視たが……表示は見られなかった。この場所にデュエルの勝者はいない」

 リュウキがそう答えた。……その表情も困惑に満ちていた。

――……ありえない。

 そう思ってしまうのも無理はない。圏内でHPを減らす事ができるのはデュエルのみ、それだけなのだ。そして、デュエルのモードは3点ある。
その3点を改めて説明すると。

・ノーマルモード
・制限時間モード
・初撃決着モード

 これらの3点だ。

 ノーマルモードとは、別名:完全決着モード。
 相手のHPが0になるまで戦い、相手を0にしたら勝ちというものだ。

そして、制限時間モードは互いに示し合わせて制限時間を決め、時間内にどれだけHPが残っていたかを競うもの。

 上記の2つは、この世界が、デスゲームとなってからは、PKしてしまう為 殆ど使われていないのだ。
だから、睡眠PKでもない限り、使われないモードだ。

「あの男は、睡眠中を狙われた類ではありえない…… デュエルも可能性は低いな。初撃以外のモードででしか、やらないだろう、だが、この場の全員はwinnerをしていない……。一体どういう事だ……」

 リュウキは考えを張り巡らせたが……、全く答えは出てこなかった。

「中には誰もいないわ!」

 その後、建物の二階……男がつるされいたテラスからアスナが顔を出した。あの場所にも誰もいないらしい。袋小路だが、万が一でも建物の中でデュエルが行われていたら?と淡い期待をしたが、どうやら それも外れの様だ。

「……とりあえず、アスナの所へ行こう」
「う……うん」
「……そうだな」

 騒然としているプレイヤーたちを尻目に……3人は建物の中へ
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