〜幕間〜 竜との出来事
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の横で星さんは特製メンマをつまみながらにやけている。
「それにしてもあの時の朱里の驚きようといったら……」
言われて自身が尻もちをついてしまった事を思い出して恥ずかしくなった。
星さんはすべて知っていて黙っていたようで、私をからかっていただけだと聞かされてさらに怒りに心が染まった。
今回の話を聞くと、
星さんとメンマの話で熱くなった時に作った料理が、たまたまそこにいたこの店の店主が気に入り作り方を教えてくれと頼みこみ、ついでにいろんな珍しい料理も教えると、店主は感動してこの店に来た時にはタダにしてくれるらしい。
そういえば『おむらいす』や『はんばぁぐ』とかの聞いたこともない料理が菜譜にある。
仕事をサボっているのは、ここで村の長老達との相談や城では話せない話、商人との商談を行っているかららしい。
先程も別室にて、私達を運んでくれた商人さんと交渉を行っていたようで、その間に星さんから全てを説明された。
「秋斗殿のしている事は義勇軍ではあまり影響はないかもしれないが、白蓮殿のところではかなり助かっている」
幽州の治安や商業に関わってくるのだ。確かに義勇軍の将なので正式な手続き等の手間がかなりかかる。
公孫賛様とのつなぎ役にもなっている秋斗さんだからこそできるという訳か。そういえば公孫賛様も秋斗さんによく相談していると聞く。
「だが、白蓮とここに来るたびに愚痴を聞かされる俺の身にもなってほしいな」
「察してくれ秋斗殿。あの方も疲れているのだ。わかるでしょう?」
互いに苦笑し合って、楽しげに話す二人を見て納得がいった。
星さんとは特別仲がいいとは思っていたがこういう秘密もあったのか。
「とにかく! 話はわかりました。確かにこれも仕事のうちです。ただ報告しなかったのはいただけません」
この人のことだ。任された仕事のうちだからと、私たちに手間をかけさせないために一人でしていたのだろう。
「面目次第もございません」
机に額をつけるように頭を下げる秋斗さんを見やって、
「よって、これからは時間が合えば私と雛里ちゃんも連れてくること」
そんな事を言ってみた。
「ん?」
「私たちは軍師です。でもまだまだ足りない所があります。勉強にもなるでしょう。それに将となる秋斗さんにだけ任せてしまうわけにはいきません」
この人は優しいけど、私たちは甘えすぎちゃだめだから。
「そういうことか、構わんよ。それとこれからはちゃんと報告して相談する。ごめんな」
きっと今の言葉で伝えてないところまで察してくれたのだろう。優しく頭を撫でてくれる。
心が暖かくなったが少し恥ずかしい気持ちも込み上げてくる。
「隣の美女には目もくれず幼子といちゃいちゃするとは……あの共に過ごした夜の熱い言葉は嘘だったのですかな?」
「
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