教会直下のブラックスミス
第3話
[5/5]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
が走るという奴でしょう。もちろん知っています。ですが、その程度で主への信仰をやめるとでも?その程度の試練、乗り越えてみせましょうとも」
教会に追われようとも習慣として付いてしまっている祈りなどを捨てるわけにはいかない。初志貫徹で一生信仰していくことを決めている。激痛位我慢してみせるし、そういう耐性を持った剣を作るのも有りだ。
「ふ、ふはははは、聞いたかいグレイフィア。ここまではっきりと言い切るのは初めて聞いたよ」
「サーゼクス様、まさか」
「うん、気に入った。その条件で君も保護しよう。納める魔剣については後日、要望を出しておこう。忘れていたが、私はサーゼクス・ルシファー。魔王をやっている」
「木場祐斗です。元ガブリエル様直属のエクソシスト兼鍛冶屋をやっていました」
「鍛冶屋か。言い得て妙だね」
「自分でもそう思いますけどね。7年間ずっと剣に触れている生活でしたから」
「これからは教会にいた頃よりも楽しい生活が送れるはずさ。悪魔にも法はあるが緩いし、欲望に忠実ならそれで良いと僕は思っているよ。君が先程言った悪魔になろうとも神への祈りを捨てないというのも立派な欲望だ」
「その考えで言えば、この世には悪魔しか居ないと言っている様な物ですね。まあ生きていくには食欲と睡眠欲は満たさないといけない以上、否定出来ないんですけどね」
「本当におもしろい考えをするね。君の将来が楽しみだよ」
僕としては普通だと思っているんだけどね。
「それでは行こうか。彼女を守っている結界を解いてもらえるかい?」
「こいつでベッドの四隅に刺してある剣を折って下さい」
グレイフィアさんに対結界の剣を渡して叩き折ってもらう。正直、剣を振るどころか杖無しで歩ける気がしない。グレイフィアさんが少女を抱えてサーゼクス様の傍に戻る。それと同時に床に魔法陣が現れる。感覚的に転移系の物だと分かる。紋章はルシファーの物だからサーゼクス様が発動させているのだろう。
「では、行こうか」
転移が発動する時に思い出した。冥界の空気って確か純粋な人間には毒だと聞いた覚えがある。魔力を身体に埋め込んでいる魔剣に流し込んでとりあえず宇宙でも生きていられる状態を保っておく。転移すると同時に魔剣の魔力が削られていくのが分かる。あの各地のおいしい物が大好きなエクソシストの先輩が言った通りだったな。と言うか、一言欲しかったですサーゼクス様。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ