教会直下のブラックスミス
第3話
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。猫又の少女は傷の方は治ったのだが、多少の衰弱が見られるので客間を見つけてベッドに寝かせておく。僕も疲れきっているのだけど、何か有った時にすぐに対応出来る様に少女と同じ部屋のイスに座って眠りに着く。一応隠蔽系の剣を大量に作って結界みたいな物を敷いておいたから大丈夫だとは思う。疲れた。
不意に強大な力を持った悪魔が二人、街に現れたことで目が覚める。その悪魔達は明確にこの屋敷に向かって来ている。出来れば気づかれたくはないのだが、転移系の剣で逃げようかと思ったが、今逃げればやましいことがあると自供する様な物だ。僕の作る隠蔽系の剣は天界の警備すらも抜くことの出来る物だ。それを大量に作って結界を敷いているのだ。気づかれるはずが無い。
そう思っていたのだがその悪魔達は迷うことなくこの部屋に向かってくる。何故気づかれたのかと思ったのだが、よく考えて見るとここははぐれ悪魔が住んでいてしかも死霊秘法の写本なんて物を取り扱っていたのだ。そんな屋敷にぽっかりと何も感じない部屋があれば怪しいの一言に尽きる。
自分のミスに頭を抱えながらとりあえず少女を守る様に新たに剣を創造して結界を敷く。防御に関してはガブリエル様のお墨付きだ。簡単に抜かれることはない。まあ問題があるとすれば相手がガブリエル様達並の強者だってことかな。
体調は相変わらず最悪だ。体力と魔力は有り余ってるから問題無いけど、まともに戦えるかどうか分からない。何とか交渉で立ち回れると良いんだけどな。
そして部屋に入って来た二人の悪魔を見て、頭を抱えたくなった。ガブリエル様達並の力を持っていて、燃える様な紅い髪の男と銀色の髪のメイドの組み合わせなど四大魔王の一人であるサーゼクス・ルシファーとその妻であり最強の女王であるグレイフィアしか思い当たらない。逃げ切るのは無理だな。せめて街に入って来たのを感じた時点で逃げに徹していれば何とかなったんだけど。
「これは、すごいね。目の前に居ると分かっているのに今にも存在を見失いそうになる」
「お下がりくださいサーゼクス様。いくら人間のエクソシストとは言え此所までの装備を持っている者は報告にございません」
「いや、大丈夫だよ。そもそも彼は消耗している。それに敵対する意志はないようだ」
良かった。どうにか交渉が出来る相手のようだ。
「座ったままで失礼。動ける力が殆ど残ってないので」
「構わないよ。それより君に聞きたいことがある。その少女とはどういう関係だい?」
「この街に偶々寄った所、はぐれの気配がしたのでそれを討伐し終えた所に彼女が逃げ込んで来たのですよ。それを追う様に玄関に転がしている悪魔達がやって来たので話を聞こうとした所、襲いかかって来たので気絶させたのですよ」
「そ
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