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『言霊使いと幻想郷』
第二十九話
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ォォォッ!!』

 人里の寺子屋で日本史を教えているはずが何故かこうなった。

「罪袋かっけぇ……」

「先生ぇ、第一次ゆかりん大戦は何で起きたっけ?」

「第一次ゆかりん大戦はな、ゆかりんの下着が赤のTバックか紫のガーターのどちらかで第一次ゆかりん大戦が勃発したんだ」

 俺はそう説明した。

「先生ぇ、もこたんはどうなったの?」

 女の子がそう聞いてきた。

「ちょっと待ってくれな。今、脚本を書いている奴が寝込んでいてな」

 最近、輝夜とは会ってないからな。また近くに永遠亭に行くか。

「その前に私にシバかれようか?」

 ……この声は……。

「………」

 振り返ると扉に上白沢がいた。ぁ〜これはヤバいな……。

「お 前 と い う 奴 はァッ!!」

「ちょ、おま……」

 そして鈍い音が教室に鳴り響くのであった。



「あたた……マジで最近の上白沢の頭突きは痛いな……」

 授業が終わった後、俺は晩飯の買い出しのために人里の店にいた。

「お、八雲の兄ちゃんかい」

「よぅ親父。海老を十匹くんな」

「あいよ」

 ……謎だが、この魚達は何処で調達しているんだろうな……聞くのは止めておこう。

「さて、帰るか」

 俺は荷物を後ろに縄で落ちないように縛って神社に帰った。




「ただいまぁ〜っと」

「あ、お、お帰り誠兄」

「ん? どうした霊夢?」

「ちょ、ちょっとね……」

「ゆ♪」

 ん? 今足下から霊夢の声がしたような……。

「ゆ♪ ゆ♪」

「……は?」

 何故か、足下には霊夢の頭が……。

「生首ッ!? 平将門かッ!!」

 平将門が分からない奴はググれ。

「誠兄誠兄。私は此処よ」

「お、霊夢。生きてた……」

「生きてるわよ。私はまだ死なないわよ」

 何故か溜め息を吐かれた。

「ゆ♪ ゆ♪」

 そして足下の生首は俺の右足を擦っている。

「ところでこの生首は何だ?」

「誠兄が人里に行った後、境内の草むらで見つけたのよ」

「ゆ♪ ゆっくりしていってね♪」

「そして喋るのよ」

「……恐ろしい生首だな。一体どうなっているんだ?」

 俺は生首を持ち上げて首のところをこちょこちょと触る。

「ゆ、ゆ、ゆぅ〜〜〜」

「ん? どうした?」

 急に生首が頬を染めて悶えている。

「誠兄……変な事してないでしょうね?」

「するかッ!!」

 信用しろよ霊夢……。

「ところでどうするんだこいつ?」

「魅魔と萃香は面白そうだと言ってるけどね。まぁ非常食になるでしょ」

「ゆッ!?
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