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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
百二十七話:オトコとオンナと攻略と
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仲間のフォローに走ってる場合じゃないよね!

 ヘンリーも固まってたのをいいことに一旦腕から逃れて、一人でキャサリンさんに近付きます。

 私が離れたことで意識が引き戻されたのか、まずヘンリーが再起動して追い付き、声をかけてきます。

「……おい。ドーラ。……キャサリン、って」
「え?にーちゃん?ねーちゃん?……においは、にーちゃんだけど」
『え?男の人?だよね?……オカマさん?』
「……ピキー?」
「……ふむ。成る程」

 口を開いたヘンリーに続き、他の仲間たちもそれぞれに言葉を発します。

 自分のことを言われてるのにも関わらず、動じないキャサリンさんが私に問いかけます。

「あら、今日はぞろぞろ引き連れてんのね。アンタのお仲間?」
「はい!紹介しますね!まずは」
「おい、ドーラ。待て。待ってくれ」

 ヘンリーが背後から引き寄せるように抱き締めてきて、キャサリンさんから私を遠ざけるようにしながら警戒した視線を向けます。

「ちょっと、ヘンリー。キャサリンさんに失礼でしょ。離して」

 咎めるように、肩越しにヘンリーの顔を見上げますが。

 相変わらずキャサリンさんに警戒の目を向けながら、私に問いかけてきます。

「…………男、だよな?」

 ……改めて聞かれると。

 どこを指してるかによって、答えが変わる可能性が。

「……キャサリンさんの心が、乙女で淑女なのは知ってますけど。全体的には、どうなんでしょうね?」
「アンタも躊躇しないわねえ。そうねえ、心以外でなら、男と言われても仕方ない部分はあるわねえ」

 さらっと聞いた私に、キャサリンさんもさらっと答えてくれます。

「そうなんですか。色々ありますもんね、その辺は」
「そうなのよねえ。このままのほうが、都合がいいこととかねえ」
「ですよねー」

 頷き合う私とキャサリンさんの間に、再びヘンリーが口を挟んできます。

「……心は、女なんだな?」
「うん!そこは間違い無いね!」
「ちょっと、さっきから。やけにこだわるけど、アンタなんなワケ?…………ふーん。……なかなか、いい男じゃない」

 キャサリンさんが、ヘンリーに値踏みするような視線を向けます。

 ヘンリーが顔を顰めているようですが、先に失礼な態度を取ったのはヘンリーだし。
 これくらいは、仕方ないだろう。

 ……値踏みされるくらいならば。

 その結果アプローチされるようならば、そこは私が守らねば!
 合意の上なら別にいいとしても、明らかにヘンリーにその()は無いんだから!!

 ヘンリーの品定めを終えたらしいキャサリンさんが、ニヤリと口元を歪めながら聞いてきます。

「……ドーラ。それ、アンタのオトコ?」

 
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