白馬長史の友達
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の元にて客将をしている星しか聞き取ることが出来ない速さで喋り倒し、こうなるといつまでもうるさいので三つの言葉で黙らせた。
あぁ、なんで客人が来る今日に限ってこいつが隣にいるんだよ。
「短縮して、簡潔に述べろ」
「劉備、対処、先」
言うが早く三つ単語を繋げて己が伝えたい事を説明し、それ以上は何も言わないように口に手を当てて押し黙った。
「ご苦労。だが桃香は私の友だ。それに逆に動いてもらいやすいし今回は目をつむるさ。……すまない徐晃。こいつには後でよく言っておくから容赦してくれ」
余りに牡丹の行動と言動が鮮烈だった為か、ポカンとしている徐晃に言うと、
「え、えぇ。ありがとうございます?」
混乱しているようで、何故か礼を言ってきた。こいつも早口すぎて聞き取れなかったのかもしれない。
「とりあえずここじゃなんだから、詳しい話は政務室で聞こう。ついて来てくれ」
玉座から立ち上がり、牡丹に残りの政務をこなすように指示を出してから、徐晃と連れ立って謁見の間を後にした。
「こんなところでどうだろうか」
途中でサボっていた星を捕まえ、政務室に行き徐晃と話を煮詰めること幾刻。
提示された交換条件はあまりに素晴らしい策ばかりで、おそらく自身の負担が半分以下になる事が予想できた。さらに嬉しい事に徐晃本人をこちらの好きに動かして構わないらしい。
繋ぎ役という特殊な立場からめんどくさい手続きを無視して細部を任せることができるので大助かりだ。
二人の天才軍師に感謝しないとな。
「いいですね。これならお互いにとって最善でしょう。さすがは公孫賛様」
さらに仕事の楽な進め方、胃に効く薬草、問題児のしつけ方まで入っていた。私にとってはもの凄く助かるモノだ。
しかし後ろで震えて笑いを堪えている星が気になる。
「星、どうした?」
私が言うと徐晃がにやりと笑う。
それも一瞬で、急に真面目な顔になり星を見つめ口を開いた。
「星さん、私が話す度に笑うとは失礼にもほどがあるのでは? 私の話し方に問題があるとでも? いっそのことあなたへの話し方もずっとこのままで行きましょうか?」
そんな徐晃の言葉に星は耐えきれなかったのか盛大に吹き出す。
おい、唾が飛んだぞ。
「あははは! 秋斗殿! ひ、卑怯ではないか! そんな、ふふっ、堅苦しい……くくっ、喋り方で……話しかけるっ……なんて!」
星の言葉でどうして可笑しかったのか納得が行った。
どうやら普段とは全く違う徐晃の話し方がツボにはまっていたらしい。
「そ、そんなに違うのか?」
「……ふぅー。全然ちがいますな。腹を割った相手にはこう、兄貴風を吹かせようとするのですがへたれてしまうような」
笑いも漸く落ち着いたのか一つ大きく息をついて呼吸を整えてから仕返しと
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