第二幕 日本という国をその八
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「その資格がね」
「そうかな」
「そうだよ、あるよ」
王子は先生ならと答えます。
「お医者さんとしてもね」
「そうなんだ、じゃあ」
「決めたら言ってね、僕に」
王子はまた先生に言いました。
「大学の理事長さんにお話するから」
「それでだね」
「先生は日本で教授になるからね」
こう先生に言う王子でした、そして。
すき焼きについてもです、笑顔で言うのでした。
「どうかな、すき焼きは」
「こんなに美味しいお肉の食べ方があるんだね」
博士は驚きと共に王子に答えます。お箸の使い方には苦労していますがそれでもです。
「お醤油はいいものだね」
「そうなんだよね、お醤油は日本の調味料だけれど」
「確か中国から出たものだね」
「アジアの調味料だね」
「うん、そうなるよ」
先生はお醤油について笑顔でお話します。
「ただ、このお醤油は多分」
「多分?」
「大豆から出来ているから」
「お醤油は大豆から作るものじゃないの?」
「お魚から作るものもあるんだよ」
「へえ、そんなのもあるんだ」
「ナムプラーといってね、ベトナムやタイで使われているよ」
先生は王子にそうしたお醤油のことも話すのでした。
「美味しいらしいよ、匂いは凄いけれど」
「このお醤油もかなり変わった匂いだよ」
「イギリス料理にはない味だよ」
「こんな匂いもあるんだね」
動物達はすき焼きからする様々な匂いの中からお醤油の匂いを嗅いで博士に言います。
「かなり新鮮な感じだね」
「そうだね」
「この味はいいね」
博士はもうお醤油の味に魅了されています、そのうえでの言葉です。
「匂いも気に入ったよ」
「お醤油がいけたらね」
それならと言う王子でした。
「日本では大丈夫だよ」
「それはどうしてかな」
「日本人はあらゆるお料理にお醤油を使うんだ」
「それが和食の基本なんだね」
「そうなんだ、本当に何にでも使うから」
だからだというのです。
「お醤油がよかったらいけるよ」
「それじゃあ僕は日本で大丈夫かな」
「いけるよ、他にも一杯美味しいものがあるから」
またこのことをお話する王子でした。
「安心してね、あとお味噌もあるから」
「それも日本の調味料だね」
「これがまた美味しいんだよ」
お味噌についてもお話する王子でした。
「楽しみにしていてね」
「返事はすぐにするからね」
先生は笑顔で王子に返事のことも言います。
「王子はどれ位イギリスにいるのかな」
「三日ね」
それだけイギリスにいるというのです。
「それからすぐに日本に戻るんだ」
「三日だね」
「三日の間に返事をしてね」
「うん、わかったよ」
先生は王子とお話しました、そしてでした。
王子が帰ってからです、皆にこ
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ