第三十五話「ネロ vs ジェミニ」
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ーーー【エクスカリバー本部内・通路】
クラウソラスのメンバー・ネロと、適合者のジェミニの戦いが始まろうとしていた………
「おいアンタ。死にたくないなら下がれ。とばっちり受けても俺様は責任取れない」
「あっ………はい……」
ネロの忠告を素直に聞き、ユニはネロとジェミニから距離を置いた。
「さて、始めるかクソ野郎」
言うや否や、ネロは凄まじい速さで改造チェーンソーをぶん投げた。
鋸がジェミニの胴を引き裂こうと迫る。
「おっと」
気の抜けた声と同時にバック転で回避した。素早く体勢を立て直すと……
「遅ぇよ」
目の前にチェーンソーを構えたネロがいた。
「なっ!?」
あまりにも突然の出来事に、ジェミニは少なからず動揺した。
その一瞬の隙をついて…………ジェミニの左腕を斬り落とした。
「ぐっ……!」
ほとんど間を置かず、チェーンソーを横に振る。その一撃をギリギリで回避した。
ジェミニは左腕を斬り落とされたあとも、未だに信じられなかった。
ネロは改造チェーンソーをボールのように凄まじい速さでぶん投げたのだ。
ジェミニからは、それなりの距離があったはずだ。
…………………………………………………………
まさか………ぶん投げた武器に、追いついたというのか?
そんな馬鹿な。
もし、そうだとしたら……相当な素早さをもっていることになる。
………………少し厄介ですね。
ジェミニは、ネロの分析を終え、兵士から奪ったコンバットナイフを構えた。
「遅ぇな」
構えた瞬間、ネロはジェミニの懐まで迫っていた。
「ッ!?クソ!」
慌てて後ろに下がったが、一歩遅れ、鋸がジェミニの顔を掠めた。
3度バック転し、ネロから距離を取ったが………
「逃がすか」
再びチェーンソーをぶん投げた。
ジェミニはそれを紙一重で回避する。
回避した直後、ネロは持ち手に繋がれた鎖を引っ張り、チェーンソーを引き寄せた。
引き寄せたチェーンソーを素早く片手で持ち、地面が抉れる勢いでジェミニに駆け寄る。
「なっ!?」
速い!いや、速すぎる!
ネロの俊足に驚きながらも、ナイフで鋸の直撃を避ける。
激しい火花を散らしながらコンバットナイフが粉々にへし折れた。
「クソ!」
後ろに下がって回避する。
またチェーンソーを投げてくるか?
ネロの動作に集中する。
「油断したなクソ野郎」
ネロは鎖を掴み、横一文字に思い切り振った。
鎖に繋がれたチェーンソーが、壁を切り裂きながらジェミニに迫る。
リーチが長いだけでなく、速さが尋常で
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