暁 〜小説投稿サイト〜
“死なない”では無く“死ねない”男
話数その10 入らない
[3/3]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
な表情を隠さない。そんな空気の中、晋は立ち上がってドアの方へと歩を進める。どうやら帰る気らしい。


「……支取会長……昨日も言ったがよ、アレ以上に答えられる事なんかホントに何も無いし、ましてや目的なんざ持っちゃいない。……ま、あんたらは納得いかいだろうがよ……それじゃ」


 そういってドアの取っ手を回した晋は、おかしなことに気付いた。 幾ら回しても、ガチャガチャと音が鳴るだけで、開く気配がない。


「……んあ? あかねぇぞ……?」
「悪いですが、危険因子を逃がす訳にはいきません」
「洗いざらい吐いてもらうわよ」


 晋が後ろを向くと、そこには殺気だったグレモリー達と支取達が、何時でも戦えるようにと構えていた。しかし、晋が見たのは数秒だけで、すぐさまドアへと顔をもどす。……まるで、グレモリー達等眼中にないと言わんばかりに。


「てめぇ! 俺達を馬鹿にして―――」


 男子生徒のその言葉を遮るかのように、晋の居た地点で爆発が起きる。その爆発は、壁ごとドアを壊し、吹き抜け状態にしてしまった。


「!! しまった!?」


 昨晩の事を覚えている支取達が慌てて駆け寄るも、既に晋の姿はなく、あるのは筋肉や内臓の残骸のみだった。そして、爆発の中心部と思われる場所にメモ書きが置いてあり、それにはこう書いてあった。


『あんたらが何度俺を訪ねて吐かせようとしても、出せる答えは変わらねぇ。そしてもう一つ、本当に静かに暮らさせろ、目的はそれ一つだ。納得いかないなら毎日でも来ればいい、くどい様だが俺が出せる答えは変わらねぇよ―――――




――――俺は本当に何も知らねぇし、自分が何なのか知る気もない』


[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ