暁 〜小説投稿サイト〜
妖精の十字架
〜幽鬼敗北〜
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


・・・・・・・ミラは?

「ミラ?なんでミラ?」

わからない。どうしてミラが脳裏に浮かんだ?

「・・・・?」

どうしてミラを傷つけられて怒りに満ちた?

「・・・・」

思い出せ

「・・・・!」

思い出せ!

「俺は・・・」

お前は?

「ミラを・・・」

言え!最後まで!

「守る!!」

・・・それでいい
俺は、ミラを守る。あいつの事が、好きだから






意識が覚醒した
相変わらず宙にぶら下げられているが、衝撃はない
鼻を、何かが燃える匂いが燻ぶる

「きゃあぁぁぁぁあああ!」

ミラの声。いや、悲鳴が聞こえた
俺が見えた光景は、今にも潰されそうな、ミラ
全身に怪我を負った、ミラ
涙を浮かべ、俺に手を伸ばす、ミラ

「・・・離せ」

「!?」

幼女の紐が、一瞬緩む
その隙を俺は見逃さない

「双無・天ノ剛拳―――」

「きゃああっ!?」

幼女は、大きく後ろに飛び、壁を一枚割って気を失った

「起きてやがったか!」

「肉厚戦車!」

不思議だ、頭の中がすごくクリアだ

「双無・天ノ乱脚―――」

乱れるような、踊るような蹴りが、デブのいたるところに叩き込まれる
一撃、また一撃
一見適当だが、すべて急所を貫いている

「滅・・・っ!」

「がっ・・・ふっ・・・」

白目をむき、下の湖に堕ちていく

「え、エネルギー!」

「おせぇ・・・」

一瞬で間を詰め、顎に一発衝撃を見舞う

「WHAT・・・」

「最後だ・・・」

「最後・・・最高。のろいの・・・」

「双無・覇王拳」

地面に、人の型が生まれた

「・・・ミラぁ!!」

「ク・・・ル、ス・・・!」

今行く!頼む!間に合えェ!!
俺は大きく跳び上がり、ミラをつかむ腕に飛び乗る

「ノンノンノン!三つのノンでノンノンノン!」

と、壁からにゅるにゅると気味の悪い男が

「貴様の相手してる暇はねぇぇぇぇ!!」

「クルス!ここは任せろ!」

気味の悪い男の後ろから、全身吸収したエルフマンの姿が

「え、エルフマン!?」

「ねーちゃん。俺、出来たぜ!」

「それでこそ漢だぁ!任せるぞ!」

「あぁ!!」

俺はエルフマンに背中を託し、ミラをつかむにっくき腕を破壊する

「双無・天ノ剛拳衝覇ァ!!」

腕は、粉々に粉砕された
そして、気を失ったミラが宙に放り出される

「ミラァァァ!」

ミラを空中で抱きかかえ、着地する

「ミラ!?ミラ!」

軽くゆすると、ミラは目を覚ます

「んっ・・・クルス――・・・」
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ