第二幕 日本という国をその六
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「主食はこれだよ」
「お米だね」
「そうそう、日本人の主食はそれだったね」
「アジアではそうなんだよね」
「パンじゃなくて」
「これがまたいいんだよ」
御飯もだとです、王子は左手にその御飯が入ったお椀を持ちつつ言います。
「すき焼きに合うんだ」
「ではね」
それではとです、博士は用意されているそれぞれのお椀に。
お肉や糸蒟蒻を入れて動物達の前に置きます、そのうえで言うのでした。
「今から食べようか」
「うん、それじゃあね」
「すき焼きを食べようね」
皆先生に応えてそうしてでした。
皆ですき焼きを食べます、ジップは犬なのでお葱は最初からお椀に入れられていません、先生もわかってそうしました。
そのうえで皆で食べている時にです、王子はお箸を使いながらそのうえで先生達にこう言ってきたのでした。
「それで移住のことだけれど」
「そのことだね」
「僕は今神戸の八条学園ってところに留学してるんだ」
再び神戸のお話になるのでした。
「そこのお医者さん、医学部の教授の席が一つ空いているんだ」
「教授の」
「よかったらどうかな」
王子は先生のお顔を見ながら尋ねます。
「医学部の教授にね」
「僕が教授になるんだ」
「そうだよ、博士から教授にね」
なるとです、王子は先生にお話します。
「どうかな」
「けれど僕は」
「イギリス人だからだね」
「日本の大学にはね」
「日本語喋れるよね」
「一応はね」
「じゃあ問題ないよ、僕が推薦するし」
王子がだというのです。
「先生をね」
「それは有り難いね」
「じゃあ今から日本に行く?」
「いや、すぐにという訳にはいかないよ」
それはとです、先生は王子にすぐにこう答えました。
「皆のことがあるから」
「私達のこと?」
「そうよね」
「うん、そうだよ」
こうポリネシアとダブダブに答えま。
「君達も一緒に来るよね」
「先生が行くのならね」
「いつも通りね」
「月まで行ったじゃない」
「他の色々な場所にも」
皆は先生に言います、例え火の中水の中というのです。
「だからね、日本にもね」
「一緒に行くよ」
「そうだね、それじゃあね」
「ううん、日本には飛行機ならすぐだけれど」
王子はすき焼きを食べつつ皆の話を聞いて言うのでした。
「動物も飛行機に乗ることは出来るよ」
「けれどだね」
「うん、荷物扱いになるよ」
王子は先生にこのことをはっきりと告げました。
「そうなるからね」
「そうだね、だからね」
先生は皆を見回してから王子に答えます。
「そんな風に行くなんて皆が可哀想だよ」
「檻の中に入れられて暗くて寒い場所に入れられるんだよね」
王子はこのことも言いました、どういった場所に入れられて日本
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