第二幕 日本という国をその一
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第二幕 日本という国を
晩御飯が出来るまでの間です、王子はテーブルに座ってそのうえで先生達ににこにことして今の留学先である日本のことをお話するのでした。
「僕は今神戸にいるんだ」
「神戸?」
「神戸って?」
「日本の兵庫県っていう場所にある大きな街だよ」
こう動物達に答えます。
「海が近くにあってとても綺麗な街だよ」
「ロンドンよりも?」
「綺麗なの?」
「ロンドンとはまた違う街だよ」
そうした綺麗さだというのです。
「ビルや家もあるけれど」
「木の家はもうかなり少ないらしいね」
先生は王子にこのことを尋ねました。
「そう聞いているけれど」
「うん、あまり見なかったよ」
「そうなんだね」
「石造りの家もないよ、壁はそうだけれどね」
「成程ね」
「ただ、家の壁を低い木でしていたり柵をそうしていたりとかは」
「そこはイギリスと同じ、いや」
言いながらです、先生は気付いてこう言葉を変えました。
「我が国の影響を受けたのかな」
「そうそう、洋館っていうかこっちの家みたいなのも多かったよ」
ここでこう言う王子でした。
「そうなってるよ」
「洋館だね」
「日本ではそう呼ばれているよ」
日本にはそうした家もあるというのです。
「僕は今丁度そこに住んでいるんだ」
「日本、その神戸にある洋館に」
「居心地がいいんだ、これがね」
王子はにこりとして先生達にこのことをお話します。
「凄くね」
「この家よりもかな」
「そうだね、イギリスの家よりもいい感じだよ」
「あれっ、日本のお家って確か」
ここで、です、ホワイティがあることを思い出して王子に言ってきました。
「狭いんじゃ」
「兎小屋とか言われていなかったかしら」
トートーもこう言います。
「それはどうなの?」
「確かにあまり広くはないよ」
王子もイギリスや自分のお国の家のことから日本のお家について、今はその広さについてお話します。動物達に答えて。
「日本のお家はね、兎小屋っていう程じゃないけれどね」
「やっぱり狭いんだね」
「日本の家はそうなんだね」
「うん、日本人の体格もイギリス人に比べて少し小さい感じでね」
王子はこのこともお話します。
「大体僕と同じ位の人が多いね」
「じゃあ一七〇を少し超えた位の人が多いかな」
先生は王子を見つつ言います。王子はイギリスにいる間はあまり大きくない感じでした。
「それ位かな」
「もっと小さい人も多いけれどね」
「そんなところだね」
「日本人の体格や生活には丁度いい大きさかな」
王子は日本のお家の広さについて今度はこう答えました。
「少なくともアメリカの家とは全然違うよ」
「何か暮らしにくそうだね」
「ところがそ
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