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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
百二十五話:踊り子さんの贈り物
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本人に聞いてみよう。

『えー?ドーラちゃん、また着ちゃうのー?』
「うん、まあ、ひとまずは。このままだと、ヘンリーが困るみたいだし。聞いてみないとわからないけど、明日からはもうこれ、着ないかも」
『ええー。可愛いのにー。もったいないー』
「うーん。まあ、話してみてからね」

 よく考えたらモモがいるんだから、そろそろ男女別室でもいい気がするし。
 六人泊まれる大部屋が、いつも空いてるとも限らないわけだし。
 モモと二人だけならヘンリーが困ることも無いから、それなら着てもいいし。


 仲間たちと雑談しながら、待つことしばし。

 一人で入ったにしてはいつもより長湯だったヘンリーが、戻ってきました。


「あ、お帰りー」
「……ただいま。……着てる、のか」
「うん。ひとまず」

 また意を決したような、気合いの入った様子で部屋に入ってきたヘンリーが、ガウンを着た私を見て気の抜けたような顔をします。

「あれ?着てないほうが良かった?」
「いや、いい。そのままで」
「では、拙者らも風呂に行って参ります」
「よし、行こーぜー」
「ピキー」
『いってらっしゃい、みんなー』

 お風呂に向かう三人を、見送って。

「とりあえず、髪。乾かすね」
「お、おう……」

 なんだかヘンリーが挙動不審ですが。
 拒否はされてないし風邪引かれても困るし、話もあるし。
 さっさとやってしまおう。


 椅子に座るヘンリーの後ろに立って髪を乾かしながら、さっきのことを聞いてみます。

「ヘンリー。やっぱりこのネグリジェ、着ないほうが良かったかな?」
「それは……良かったかと言われると……」

 耳が少し赤くなってきました。
 思い出して赤くなるような感じなのか。

「踊り子さんには、ヘンリーに見せろって言われたんだけど」
「……また、アイツらか……」
「でも、ヘンリーが嫌なら」
「いや。嫌じゃない」
「え?そうなの?」
「……ああ」

 嫌じゃないって、即答ですか。

「でも、困るんでしょ?」
「…………ああ」
「……結局、見たいの?見たくないの?」
「……いや、見たいよ。それは」

 見たいのか。
 そこは断言なのか。

「……でも、困るんだよね?」
「……困るな」
「なんで、困るの?」
「……」

 あ、真っ赤になった。

 ……これは、答えてもらえなさそう。

「……結局、着るのと着ないのと、どっちがいいの?」
「…………」

 返事が無いが。

 これは答えたくないというより、葛藤して答えに迷ってる感じか。
 そんな、葛藤するようなことなのか。

「…………試しに、もう一回。見せてくれるか」
「うん。わかった」
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