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インフィニット・ストラトスの世界に生まれて
ウェルカム・トゥ・ザ・サマー
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る」

そんな子供の声が俺の耳に届く。
そう、俺たちはとんでもない事態に陥っていた。
俺たちは唇を重ねていた。
それは、接吻。
それは、口づけ。
それは、キス。
言い方は色々あるだろうが、唇と唇がくっついているという意味では同じだろう。
俺にとってはラッキースケベ的展開だが、それでも俺の腕の中にいる鈴のことをちょっとだけ愛おしいなんて感情が湧いてきてしまう。
そして今現在も唇は触れ合っているわけで、鈴の唇の感触が俺の唇を経由して、やがて脳へと伝わってきた。
ほのかに温かみのあり、柔らかくもあるが表面は張りがあるようなそんな感触。
鈴からは鼻から抜けるようななんとも言えない色っぽい声が聞えてきた。
回りからはどんな風に見られているのだろうか。
別れる間際の恋人同士が最後の思い出を作りに来たこの場所で、お互いの気持ちを確かめ合い、仲直りしてこんなことになっているくらいは思っているかもしれない。
プールサイドで、しかも公衆の面前で抱き合いキスするなんて、ともすればロマンチックに感じる光景は、リアルではなかなかお目にかからないだろう。
ようやく事態を理解したのか鈴は、俺の背中に回していた両腕を俺との間に入れる。
そして俺の胸に手を置くと突き飛ばすように離れた。

「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、アーサー。アンタ、な、な、なんてことしてくれるのよ」

そう言った鈴は俺を睨むように見ているが、顔は真っ赤になっていた。
当然、俺の顔も赤くなっているだろう。
顔の表面には火照りを感じ、心臓はいつもより早く鼓動していた。

「ごめん、鈴。でも、わざとじゃない」

「当たり前でしょ、そんなこと。それよりこの責任をどう取るつもりよ」

「どうって何だ? キスすると子供ができるから結婚しろとか?」

「そんなんじゃないわよ――っていうか、アーサー、アンタそんなことを信じてるわけ? いったい何歳なのよ。まさか、子供はキャベツ畑にいるとか、こうのとりが運んでくるとか思ってるんじゃないてしょうね?」

「安心してくれ、鈴。これでも俺は年頃の男子だ。どうすれば子供ができるかくらいは知っている」

「そう、安心したわって、そんな場合じゃないわよ。このことが一夏にバレたらどうするのかって言ってるのよ」

「そうなったらそうなったで、ヘタにトボケるより正直に話せばいいだろ? 事故だったって。むしろ抱き合ってキスした二人が、何事もなかっかたように仲良く会話しながら、このウォーターワールドにいるほうがマズイ気がするんだが」

「そ、そうよね。確かにマズイ気がするわ。もうここから出ましょう」

というわけで、俺たちはウォーターワールドを楽しむ
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