第七十八話 諸行無常
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ないか。その為の慣らし運転は既に済ませたのだからね」
◇
「これが新たに用意された機体か……使い物になるのか?」
「私も一兵士に過ぎないのでそういった機体の性能の保証に関しては私の方からはどうにも……一応データ上では機体の性能はグフよりも上の筈なんですけど……」
イザーク達ジュール隊の面々は状況によっては同じザフトと戦うことになるという事を知っても、その殆どはジュール隊としてイザークについて行くという意見を受け取っていた。勿論、デスティニープラン賛同者が少数ではあるものの居ないわけでは無かった為、そういった者らに対して無理強いさせるでもなく彼はナスカ級で伝令という名目で先にプラントへと帰還させていた。
そして、現在イザークが要請していた機体が到着し(今はまだアスランを中心としたミネルバ側が裏切ると確定したわけではない為、補充要請は普通に受け入れられた)、その機体のデータを受け取ったのだが、イザーク自身はその受け取った機体に対して少々懐疑的な目線を向けていた。
「銃撃武装が実弾しかないってのは……実際どうなんだ?いや、まあPS装甲の機体っていうのもそう多いわけじゃないだろうけどさ」
隣にいたディアッカもイザーク同様、目の前の青い機体のスペックを見て懐疑的な目線を思わず向けてしまう。ガルバルディやギャンクリーガーと同様に造られた唯一機。ザフトには新型をこう次々と造れる予算がよくあるものだと思う気持ちもあるが、元々ユニウス条約によって機体数の制限が加えられていたこともある為、質を求められることで数の少ない新型機の類は必然的に多くなるのだ。
「えーと、一応他にも機体は受領されているの隊長は他の機体に乗るという事も可能ではあるんですが……」
「そうだな――――ディアッカ、これは貴様が乗れ。こいつはバスターと同様に射撃向きの機体だ。貴様の方が向いている。俺は隣のリゲルグとやらで構わん」
イザークは隊長命令としてディアッカに機体を受領させるよう指示し、代わりに自分は隣にあったリゲルグに乗るという。リゲルグは現時点でマーレ機しか生産されていないRFゲルググとは違い、これまでのゲルググのデータ回収目的の為に極僅かではあるが少数生産され、その余った一機がジュール隊に配備されたのだ。
そして一方でもう一機の方は強襲用の軽装甲機だが機体の武装は射撃武装が充実している事から、さしてバスターとコンセプトは変わらないだろうと思ってディアッカをパイロットとして指名した。
「ちょっと待てよ、俺のザクは何ともないぜ?」
しかし、大破したイザークのグフとは違い、ディアッカのザクは未だ健在の筈だ。それなのに乗り換えるとはどういうことなのだと問いかける。そして、イザークはスペックの表示を見せながらディ
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