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26歳会社員をSAOにぶち込んで見た。
第四話 AUCTION
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けた。
「さて、じゃあ次は眼鏡の姉ちゃん、アンタだ! どうするよ!? 私とデュエルしてみる!?」
「ぐぬぬ……!」
 桜花は、先ほどの戦闘を見たばかりだからなのか。
 ただ、その場から動けず、文句も言えなかった。
 実際、桜花は天乃より攻撃力が低い。
 というか俺らの中では一撃の攻撃力は最低クラスだ。
 当然、デュエルでの勝率は極端に低い。
 だからこそ、天乃に勝った幼女に対しては、相手が悪すぎた。
「よーし、それじゃあアイテムはもらってくよ! そっちにいる姉ちゃんと兄ちゃんも文句ないな?」
 こっちについに向けられたが……。
 まぁ、流石にここまでやられちゃ、諦めるのが大人の対応だろうな。
「まぁ俺はそれでいい。 レイカはどうする?」
「あー、まぁ天乃が負けた時点で箔はついちゃったからね。 私もそれでいいかな」
 そんな俺とレイカの対応に納得したのか、幼女はニカっといい笑顔を見せた後。
「それじゃ、そういうことで! バイバーイ!」
 そう言って、堂々と俺らの横を歩いて去っていく。
 その去り際に、俺は、不意に声をかけた。
「おい、お前。 名前は? ついでにその昆はなんだ?」
 俺がそう言うと、幼女は何かを企んだような笑顔で振り向いた後。
「私? 私は泥棒の『玖渚』。 デュエルを第一とするデュエリストでもある!
この武器はバードナセ。 当てる場所によってクリティカル率が100%になるマイナーなレア武器だ!」
 クリティカル率100%だと……!?
 どんなチート武器だそれ……。
 しかし、そんなのがマイナーとは……。
 まだまだ俺も情報収集能力が足りてないみたいだな……。
「……なるほどな。 俺はアルス。 玖渚。 名前を覚えておくぜ」
「ああ、覚えておくといいよ。 武器を賭けてのデュエルなら、いつでも受け付けるよ」
 それだけ言って、玖渚はその場から消える。
 ようやく見えなくなったオレンジカーソルに、俺はため息を吐くと。
「悔しい! あんな小さい子に脅された!」
 桜花がわめき出した。
 まぁ、気持ちはわからんでもない。
「いや……つええよアイツ……俺の攻撃であれしか削れないとか……」
 そしてすっかり気力を失った天乃。
 ……こりゃあ、今日の狩りの続行は無理そうだな。
「まぁ仕方ねぇよ。 あっちのが二枚も三枚も上手だったってだけの話だ」
「そうそう、デュエルなんてうちらあんまりしたことないしね」
 俺とレイカがなぁなぁでそう言いくるめるも。
 天乃の気力は戻らず、桜花は只管愚痴を呟き続けていた。
 ギルド結成一日目はこうして波乱の中、幕を閉じたのであった。





――――――







 第十層。
 その郊外に、玖渚はいた。
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