第四話 AUCTION
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いうのは物理学の用語のディラックの海から来ている単語だ。
意味は『物理学的真空』。
簡易的な説明をすると、一見すると何も無い状態だが、そこには同じ量のプラスとマイナスがあるから0に見えるだけ、ということらしい。
まぁ3:3で構成されてるこのギルドにはぴったりなのかもしれないな。
正直物理学に大して興味は無かったし、響きがいいから俺はそれで許可した。
天乃と桜花はよく意味を理解してなかったが、認証はした。
よって、ギルド『ディラック』がここに誕生したわけである。
因みに新しく入る二人とは俺とレイカはまだ顔合わせしてない。
桜花と天乃はそれぞれ顔合わせしたらしい。
まぁ気の早いやつらだ。
俺はその内でいい、どうせ今は最前線、ほぼ毎日迷宮区に入り浸る日々なんだからな。
落ち着いた頃に顔合わせでもいいだろう。
「さて、じゃあギルドも出来たし、早速狩りに行くか」
俺がそう口にすると、天乃とレイカはすぐに頷く。
しかし、桜花は……。
「えー、あと二人来るまで待つべきじゃない?」
そんなことを言い出した。
まぁ、気持ちはわかるが……。
「まぁまぁ、それは後で合流すればいいだけだ。 今は出来るだけ早く迷宮区の詮索に行きたい。
アイテムを早く回収しないと他のやつらに取られちまうからな」
そう提案すると、桜花はどうにも気が乗らないという顔をしながらも、渋々と俺達についてきた。
―――迷宮区―――
SAOでは階層によって迷宮区の構造はそれぞれ異なる。
共通しているのは、モンスターが出る、ということだけか。
さて、この迷宮区、稀にだが、面白い仕掛けがある。
それは、隠し部屋の存在だ。
大体はアイテムがあったり、トラップだったりする。
つまり当たれば天国か地獄かの二者一択だ。
しかしそれでも、隠し部屋には価値がある。
様々なスキルを持つ最前線のやつらでも、隠し部屋は見つけにくい。
故に、そこに眠っているレアアイテムを入手できる確率も全員が平等だ。
この階層ではまだ隠し部屋は見つかっていないはず……。
だからこそ、見つけておきたい……。
「オラよっと! ほい、スイッチ!」
「はーい!」
俺の後ろでは天乃とレイカが絶賛狩り中だ。
今回の戦闘では俺は参加しない。
大体参加する前に終わっちまうからな。
それには理由があって、基本的にSAOはデスゲームということもあって。
通常攻略適正レベルよりも遥かに高いレベルでボスを倒すことになる。
攻略組と呼ばれる連中や俺らはまさにそれだ。
攻略適正レベル+10が理想で、ある意味適正安全マージンだ。
寧ろそれ以下のやつらは攻略組達の輪に入れない。
いても無駄な犠牲になるだけだか
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