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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第196話】
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「……ヒルト、それセクハラだよ」


 そうジト目で俺を見ながら言ったのはマカロニをフォークに通して食べるシャルだった。


「……それもそうだな、つい未来と同じ感覚で言ってしまった……。 ラウラ、悪いな」


 その場で頭を下げると、ラウラは慌てた様に――。


「あ、頭を下げるなヒルト! ……す、少なくとも私にはさっきの言葉は嬉しかったぞ? ……あまり凹凸のない身体だが、ヒルトが見てくれてると思うと私は……嬉しい」


 ……まさか予想の斜め上の回答に、俺もシャルも目をぱちくりさせて――。


「ラウラ……怒らないのか?」

「……何故だ? 嫁が少なくとも私の身体を見てくれたのだぞ? これは大いなる一歩と言っても過言では無いぐらいだ。 ……い、いつでも見てくれ……ヒルト」

「う……。 そ、そう言われるとセクハラじゃなく僕も嬉しいって思っちゃうかも……」


 ラウラの言葉に感化されたのか、ぶつぶつ独り言を呟くシャル。

 ……シャルも、出会った当時より少し大きくなった気もするが――。


「ところでシャルロット、訊いてもいいか?」

「ん? 何かな?」

「それは……なんだ?」


 そう言って指差す先にあるのは、フォークに通したマカロニだった。


「えと……マカロニ?」


 ……当たり前だが、マカロニを指差されて答える内容はマカロニとしか言い様が無いだろう。

 まあ、ラウラの言いたい事は何と無くわかるので――。


「ラウラが言いたいのはさ、何でフォークにマカロニを通して食べてるのかって事だな」

「うむ、流石は我が嫁だな。 ……何故刺すのではなく、フォークに通したのか聞きたくてな」


 シャルの隣のラウラは真剣な眼差しでシャルを見つめていた。

 それに少し後退りしながらも、食べたマカロニをこくんっと飲み込む。


「何故って言われても……何と無く……かな?」

「ふむ、何と無く……」

「シャルにとって何かのジンクスかなって思ったが……何と無くだったか」

「うん。 ヒルトもラウラもやってみたら? 結構楽しいよ?」


 そう言って笑顔でシャルはマカロニサラダを差し出すので、俺は自分のフォークを取る。

 一度シャルの顔を見ると、何やらハッとした表情になると共に考え込んでいるように思えた。

 俺もラウラも、シャルに言われた通りにマカロニをフォークに通して見る――。

 ……妙に癖になりそうだな、これをやると。

 そう思っていると、通し終えたラウラが――。


「シャルロット」


 そう名前を呼ぶと、面白いようにぴくっと身体を反応させたシャル。

 そんな様子に
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