闇の中で〜
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「な・・・何よ・・・何で・・・」
もう一人のサチの目には・・・涙。
「何時も・・・何時も拒絶されたのに・・・闇は・・・あってはいけないのに・・・」
「私は拒絶しないよ。全部受け止めるから・・・」
「う・・・うぁぁ・・・ぁぁぁ・・・!!」
もう一人のサチが泣き・・・消滅した。
「サ・・・チ!」
気合いで立ち上がり、サチに近づく。
「亮・・・」
「・・・凄いな、サチ。カウンセラーに向いてるんじゃないのか?」
「・・・ううん。今のは、偶々私が苦しいのを理解できただけだから・・・」
「他人の苦しみを分かってやれるのは普通に凄いよ。・・・っと、状況は・・・」
「大丈夫。あの子が今までの出来事を教えてくれたから・・・みんなに謝らないと」
「・・・それもまずは目覚めてからね。えっと・・・」
その時、入口が開いて咲がやって来た。
「亮、無事か!?・・・ってサチさん!」
「あ、早貴ちゃん?・・・咲くん?」
「呼びやすい方でいいよ。さて、と・・・もしかして全部終わった?」
「大体は」
「そか。ここまでサチさんの意識がハッキリしてるなら平気かな・・・闇も落ち着いてるし・・・」
「なあ咲、どうやって帰るんだ?」
「ああ、目を閉じてくれ」
「?」
目を閉じると咲に腕を掴まれ・・・意識がぶれた。
「・・・ッ!?」
「あ、起きました!」
「春・・・鈴?」
『こちらも目が覚めたようですよ!』
「アルか・・・」
咲が起き上がってきた。
「ここは・・・」
「闇風達が運んで来たんだよ」
知也が俺を見て言う。
「闇風さんが・・・」
「アンタ達二人はレコンが運んで来たのよ」
「そうか・・・肝心のレコンは?」
「俺と交代でシリカのとこに行ったぜ」
「そうか・・・サチは?」
「・・・こっちです」
クラナが指差した方にサチが元の姿で横になっていた。
「そうか・・・よかった・・・」
そう言って立ち上がった時・・・
『やれやれ、こうもイレギュラーがいてはゲームとして面白くないね』
『!?』
あの男の声・・・!全員が空を見る。
『丁度オリジナルばかりだし・・・少し本気を出させてもらうよ』
すると空中に黒い塊が現れ・・・俺たちを吸い込み始めた。
「踏ん張れない・・・!?吸い込まれる!」
「はっ、サチ!」
「なのはさん・・・!」
俺とクラナがギリギリで手を掴むが・・・直後、全員黒い塊に吸い込まれた・・・・・・
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