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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第60話 夢見心地
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キリトがそう聞き返した。この気象設定の情報は一応出回っているのだ。
発信源は勿論、言葉の中にある通り、《鼠のアルゴ》から。だが、内容が内容だけに、そこまで人気がある情報ではなく、値段自体も他の情報に比べて極めて低い部類に入る。だが、アルゴの情報は信用出来るから、キリトはそう聞き返したのだ。
「ああ、アルゴが間違っている訳じゃないさ。……だが、気象設定は間違いなく今日だ。……設定、システムといっても、僅かなズレがあったりするんだ。 それも天気、気象設定、その程度のモノならズレることは多々あるんだろう。……何よりも容量を喰う 重要なイベントって訳でもない、平たく言えば、ただの気象設定だからな。現実世界の天気予報だって、外れる事があるだろ?」
リュウキは、手を翳し風を感じる。……その指と指の間を吹き抜ける風をまるで掴むように握り……そして手をポケットの中へしまっていた。キリトはその姿を見てニヤリと笑う。
「はは……それも、またいつもの《視た》ってヤツか?」
「……ああ、そうだな」
キリトの問いにリュウキは否定しなかった。
この《視る》については、リュウキは別段隠しているわけじゃないし、キリトはもう知っているから。
「……やっぱり、便利なもんだな……そのスキル? オレにも教えてくれよ」
キリトは物欲しそうに言っていた。
だが、間違いなく、10人中10人が、キリトの反応をするだろう。彼の視るスキル?は、それ程までに魅力的なのだ。
その事で、リュウキは暫く考えると。
「そうだな……。ん、約12年間だ。延々プログラマーの仕事。いや、別にプログラマーじゃなくても良い。IT系の仕事なら何でも良いだろう。今だったら、特にフルダイヴ関連の仕事の方が効率良いかもしれない、な。 因みに俺のこれまでの経験から、その期間を集中的にやっていけば何とかものになるかもしれないぞ? 結果的に言うと、それがオレが、この世界を……、いや デジタルデータの全てを見通せる様になるまでにかかった期間だと言えるかもしれないから。……ここを出たらやってみるかキリト。何点か紹介しても良いぞ?」
リュウキは、キリトにニヤリと笑いながら言った。それを聞いていたキリトは、みるみる内に顔色を悪くしていく。
「はは……それはやっぱ遠慮しとくわ」
キリトは両手を挙げ早々に諦めていた。実は、この何度目のやり取りかわかったもんじゃないのだ。中身を聞けば尋常じゃない程の期間だから。それに、並みの仕事量じゃないとも思えるからだ。
「でも、興味あるんなら、一回やってみても良いぞ。SAOクリアしたら……な。たまには良いもんだと思うぞ? 《プレイする側》から《製作側》に行くのもな。」
リュウキは笑っていた。
だが、キ
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