暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第59話 攻略の鬼と心の変化
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 リュウキは、アスナの後姿を見てそう呟く。
 スイッチや基本的な操作方法を知らなかった、そして 細剣のスキル《リニアー》だけで、戦っていたあの頃が懐かしいとさえ感じている。
 本当に努力もしたのだろう、だからこそ 此処まで駆け上がってこれたんだと。

「そう言うリュウキ君もね? あは……、でも やっぱり初めて会った時より随分柔らかくなった気はするなー」

 そんなリュウキの隣には彼女がいた。

「……副団長の補佐であるレイナは、傍にいなくて大丈夫なのか? アスナの」

 リュウキは目を瞑ったままそう答える。そう、隣にいるのはアスナの補佐、副団長補佐のレイナだった。レイナの役割は、その名の通りにアスナの補佐。大きくなってきている血盟騎士団だから、どうしてもアスナだけでは賄いきれない事が多い。
 故に実力も同等であるレイナが、その役目に抜擢されたのだ。

「え? お姉ちゃん……? あ、……はは、フィールドBOSSの会議だし、副団長1人で十分だよー。それに同じような顔が並んで困惑するのもあれだし……さ?」

 レイナは笑ってそう言っていた。

「……アホ。いったい何回これやってると思ってるんだ……? 皆流石に慣れてるだろ」
「もう、良ーの! ……だって攻略は大切だけどさ? ……攻略の時の鬼になってるおねえちゃんはちょっとニガテだからね……」

 次にレイナは苦笑いをしていた。
 アスナの事をそう思っていたのはレイナも同様だったようだ。

「ははっ……だろうな。確かに」

 レイナは、リュウキは初めて会った時より随分柔らかくなったと思っている。それは正しい。リュウキ自身もそう思っているのだ。こうも気軽に会話する。そんな事、最初の層ではありえなかったからだ。
 以前レイナが言っていた通り。リュウキは、会議が終われば、気づけばもう出て行っているのだから。余りにもそれが続くから、それが≪普通≫だと思えるほどにだった。
 だが、今は違う。
 会議が終わったとしても、普通に残り、そして 殆ど親しい仲間限定だが、会話もしているのだ。そして、心なしか、口調も柔らかくなっている。それは間違いなく、目の前にいる人の影響だと言う事もわかる。レイナの事……色々あり感謝しているし、信頼している人だから。

 そして、その後 他のメンバー同様、会議場所の洞窟から離れていった。

 洞窟の外ではまだキリトは納得言っていないと言った様子だった。少し膨れているようにも見える。

「よぉ……。また揉めたな」

 エギルがキリトに話しかけていた。あの場にはエギルもいて、やり取りは見ていたのだ。

「エギル……」

 キリトもエギルに気づき、振り返った。

「お前さんと副団長さんはどうしていつも ああなんだ?」
「気が
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