第十話 『囚われの南の神』
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ーストこそ、少しは人を信頼しーや。さっきノースもゆうてはったやん。この人たち、『東西南北神の都』では見かけない顔やって。きっと旅の人や。そうやろ?」
ウェストと呼ばれた関西弁の男が私達に問う。私たちは正直に頷いた。それを見たイースト呼ばれた男がチッと小さく舌打ちしたのは余談だ。
イ「旅の連中だから余計に警戒しろよっ!!」
ウェス「相手は女の子二人と猫ちゃん一匹やんかっ!!」
イ「女だろーが猫だろーが関係ねぇっ!!!」
ウェス「関係あるんやっ!!!」
イーストとウェストの目から火花が飛び散る。私達はその場で立ち竦む事しか出来なかった。すると、今までずっと黙っていたノースと呼ばれた女が火花を散らしてるイーストとウェストの肩を強引に引き離すと、
パァンッ!!
エ&ウェ&シャ&カ「!!!?」
イ「いっ!」
ウェス「ってぇ〜〜〜〜〜・・・!!」
ノースがイーストとウェストの頬を平手打ちをした。イーストは平手打ちされた右頬を片手で押さえ顔を顰め、ウェストは平手打ちされた左頬を両手で押さえ涙を薄っすら浮かべている。
ノ「イーストもウェストもいい加減にしなさいっ!!お客様目のの前で喧嘩をするなんて、無礼ではありませんかっ!!!」
ノースの声が建物内に響き渡る。イーストとウェストもノースの迫力に何も言えなくなっていた。ノースは小さく息を吐くと、私たちの方を振り返って頭を下げると、
ノ「大変見っとも無い所をお見せしてしまいました。後で二人にはきつく言っておきますので、どうか許してくれませんか。」
ウェ「そ、そんな、謝る事じゃありませんよ。」
シャ「まぁ、拳銃を向けられたのは驚いたけど。」
ウェ「シャルル!」
私は頭を下げているノースの前にしゃがみ込むと、
エ「私達は誰にも怒ってなどいない。よかったら少し話をさせてくれないか?」
ノースは顔を上げて紫色の瞳を見開く。が、すぐに笑顔になって、
ノ「ありがとうございます。私はノース。『北の神』です。こっちは・・・」
イ「『東の神』のイーストだ。」
ウェス「俺はウェストや。『西の神』やで。」
さっきの怒り狂った雰囲気はどこへやら。
エ「私はエルザだ。」
ウェ「ウェンディです。こっちは・・・」
シャ「シャルルよ。もう拳銃は向けないでよ。」
どうやらシャルルはよっぽど拳銃が怖かったようだ。後ろで姿が私達にしか見えないカヤも自己紹介しているのは余談だ。すると、ノースたちには姿が見えないカヤが私の耳元で、
カ「一つ目の試練、達成ですっ!!」
残る試練は後二つ・・・
ノ「こちらに座ってお話でもしましょう。」
私たちはノースに勧められた椅子に座って
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