暁 〜小説投稿サイト〜
IS-最強の不良少女-
響の夏休み
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続くように渉も奏嗣を送りに行く。響はというと、残ったトーストを口の中に乱雑に押し込み、牛乳で一気に飲み下した。

 数分後、奏嗣を見送ってきた渉が帰ってくると、響に対し呆れ顔のまま声を漏らした。

「まったくもう、奏嗣先輩との関係も相変わらずだね」

「うっせ。オマエが口出すことじゃねーよ、渉」

「はぁ……。まだあのこと気にしてるの?」

「……別に気にしてなんかいねぇよ。ごっそーさん」

 響は食器を片付けリビングを後にし、洗面台に向かうと歯を大雑把に磨き顔を適当に洗うと、二階に駆け上がった。

 部屋に着いた響はクローゼットから服を取り出すと、さっさと着替え渉に何も伝えずに出て行った。

 バイクは使わず、響はただブラブラと街を歩く。特に目的があるわけでもない、ただ家にいると空気が悪くなりそうなので出てきただけだ。

 真夏の日差しは容赦なく響の体を照りつけ、アスファルトからの照り返しもすさまじい。

「あっつ……。やっぱ出てくるんじゃなかったか、でも家にいるとまたなんか言われそうだし」

 片手を団扇代わりにしながら、響は大きく溜息をつく。だがいい加減、暑さに嫌気がさして来たのか、響は歩く速度を速め、海へと向かった。

 海岸沿いにある臨海公園に到着した響は、近くの木陰に入ると、木の幹を背にした状態で腰を下ろす。

 海から吹く潮風が響の肌を撫でる。木陰に入っているからか、先ほどまでとは温度に多少の違いがある。

「ふぅ……。風が気持ちいいな」

 夏休みということもあってか、公園内には小学生くらいの子供達がなかよく遊んでいる。響はそれを一瞥する。すると、何かに気付いたように顔をそちらに向ける。

 響の視線をたどると、そこにいたのは、

「そら行くぜお前らー!! 走れ走れー!!」

 小学生男子達と戯れる琉牙の姿だった。彼女はサッカーボールを蹴りながら、相手陣地にガンガンと攻め入ると、相手のディフェンダーを華麗にかわし、強烈なシュートを叩き込んだ。

 ボールは吸い込まれるように、ゴールに入り、ネットを揺らす。

「いよっしゃあああっ!!」

 琉牙はまるで子供のようにバンザイをしながらぴょんぴょんと跳ね回る。それを見つめ続ける響は小さくほくそ笑むと、態勢を低くしたまま、琉牙の元に近寄っていく。

「よーっし! もう一回行くぞー!!」

 ゴールに入ったボールを回収しながら、小学生達に命令を出す琉牙は、響の接近に気付かない。

 その間に響は琉牙の後ろに回りこむと、

「何やってんだ琉牙」

「うげおぁぢがっ!!!???」

 名状しがたい叫び声をあげながら、琉牙は前に跳ぶと、すぐに後ろを振り向くと顔を真っ赤にする。

「な、なななななん
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