第4話:ハイジャック事件−4
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でOKだ。
11時にハラオウン少将に報告に行くから同行してくれ」
「なに?」
チンクはゲオルグの言葉に反応して顔をあげる。
「そういうことはフォッケの仕事だろうが」
「フォッケは研修で今日一日不在だよ。たまには俺とデートと洒落こもうや」
ゲオルグはそう言ってチンクに向かってウィンクする。
「・・・高町1尉。 ということだが何か伝えておくことは?」
『帰ってきたらオハナシしようね、ゲオルグくん』
いつの間にか開いていた通信ウィンドウの中でなのはがにっこり笑っていた。
「だ、そうだ」
大きく両手を広げて肩をすくめるチンク。
彼女のアイパッチで隠されていない方の目は明らかに笑っていた。
「・・・冗談の通じない奴め。 とにかく、報告に同行してもらうのは決定だ」
「了解した。 ではな」
「待て」
片手をあげて部屋を出ようとするチンクをゲオルグは呼び止めた。
「後少ししたら執務官が来る。 そうしたら取り調べを始めるからな」
「それも了解だ。 以上か?」
「ああ」
「では行く。 またあとでな」
今度こそチンクは部隊長室を後にする。
彼女の背中がドアの向こうに消えたあと、ゲオルグは苦笑を浮かべて首を振ると
端末に目を戻して事務作業を再開した。
ゲオルグがクロノに提出する戦闘報告書を書き終え、その確認をしていると
再び来客を告げるブザーが鳴った。
パネルを操作するとその小さな画面にゲオルグにとって見知った顔が映り、
その口元に笑みを浮かべる。
(こっちが来たか・・・)
ゲオルグはドアを開けると椅子から立ち上がる。
ドアの向こうから黒い執務官の制服を着た人物が入ってくると、
ゲオルグは軽く手をあげた。
「よく来た。 直接会うのは正月以来か?」
「そうですね。 ご無沙汰してます」
明るい茶色のロングヘアを揺らしてその執務官−ティアナ・ランスターが頷く。
「最近どうだ? 忙しいのか?」
「どうでしょうね、八神司令ほどではないと思いますよ」
「はやてに限らず捜査部は忙しいみたいだな。
今回お前に来てもらったのも、そのとばっちりみたいなもんだから」
「それなんですけどね・・・」
ティアナは苦笑して話し始めるが、そこで一旦言葉を切る。
「なんだ?」
「実は私、1月にテロ対策室に異動になったんです」
ゲオルグに尋ねられ、ティアナは指で頬を掻きながら答える。
「なるほど、それでか・・・」
ゲオルグが妙に得心が言った顔で頷くのを見て、ティアナは怪訝な表情を見せる。
「何がですか?」
「あ、いや。 実は今回来る執務官はフェイトじゃないかと
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