暁 〜小説投稿サイト〜
木ノ葉の里の大食い少女
第一部
第二章 呪印という花を君に捧ぐ。
ナルト
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てドスの足を掴み、思い切り引っ張った。ドスが転倒する。ふらふらしながら立ち上がり、ナルトはドスを蹴っ飛ばして地面に転がすと、その両手を押さえつけ、その顔に血の入り混じった唾を飛ばさん勢いで叫んだ。

「俺は! サスケより強くなる! ここにいる誰よりもずっと、強くなるんだ! 俺は火影になる男だ!」

 ドスは目を細めて、ナルトを蹴り飛ばした。蹴り飛ばされたナルトが地面を吹っ飛び、その間にドスは立ち上がってクナイを構えた。ナルトがふらふらと立ち上がる。

「火影になる男、それを僕に話してなんになるんです? なれるといいですね、とでも祝福されたいですか?」

 ドスが問いかける。ナルトは答えなかった。
 ――俺は、お前とも戦いたい――
 ――こんなところで負けたら、男が廃るってこと! サスケくんに会わす顔ないわよ?――
 ――サスケェエエ! てめーはそれでも、うちはサスケかァアあ!? ダッセー姿見せてんじゃねえ! しっかりやりやがれェエ!!――

「こんなところで負けたら、男が廃る……サスケに会わす顔もなくなる!!」
「――ナルト」

 それが自分の言葉の引用だと知って、サクラは芽を見開いた。

「サスケは、俺とも戦いたいって、そう言ってくれた! 俺はアイツにダッセー姿見せんじゃねえって、そう言った!」

 だから、とナルトは続けた。

「サクラちゃんとカカシ先生に、後になって、うずまきナルトはダッセー姿晒して倒れたってサスケに伝えさせるわけにゃあいかねえ!」

 ナルトは走り出した。足がふらふらして足取りは覚束ない。真っ赤な血が口から、鼻から、耳から流れ、顎から滴りおち、地面にぽつぽつと血の染みを残す。

「俺がダッセー姿見せるわけにゃ、いかねえんだ――!」

 ――多重影分身の術!!
 一瞬に現れたたくさんのナルト。ドスはそれを、響鳴穿とクナイと手裏剣で片付けていく。それでもナルトは負けない。あの沢山の影分身たちは、ただの目くらまし。中に隠れて“作戦”を、かつてサスケと使ったあの“作戦”をドスに気づかれず実行するためだけの。

「ナルト流・風魔手裏剣!」

 飛び上がったナルトをもう一人のナルトが受けとめ、飛び上がったナルトが一瞬にして風魔手裏剣の、巨大な手裏剣の形態を取る。ナルトは波うち揺らめくドスの姿に向かって風魔手裏剣を投擲した。ドスがそれを回避する。けれどその風魔手裏剣の影には、もう一枚の風魔手裏剣が隠れていた。

「――あれは!」

 ――波の国で、再不斬に使った……!?
 カカシの脳内で当時の様子がリピートする。水牢に閉じ込められたカカシがどんなに逃げろと叫んでも、彼らは決して逃げようとはしなかった。勇猛果敢に立ち向かってきた。そしてその中で、ナルトはサスケと一緒に今のと同
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