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Fate/stay night -the last fencer-
第二部
聖杯戦争、始動
夢の狭間で ─戦いの理由─
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のだから令呪で無理矢理聞き出せもするだろうが、その後に待っているのは互いに疑心暗鬼になったパートナーとの聖杯戦争だけだ。
「次だ……おまえ、その状態はどうしたの」
「え、あー……これね。えっと、昨日ランサーと交戦いたしまして」
「……是非はいい。結果は?」
「痛み分け? お互いに傷を負ったから、ここは引き分けにしましょうって。あ、でも相手の真名と宝具はわかったわよ」
即座に頭の中でサーヴァントの情報端末を開く。
更新情報……ランサー……
真名、クーフーリン。
宝具、ゲイ・ボルク。
クーフーリンってぇとアレか、ケルト神話の騎士か。
ダーナ神話の太陽神、ルーの息子で半神半人の英雄。
様々な武勇を立てるが最後は謀りによって少しずつ
誓い
(
ゲッシュ
)
を破らされて。
最後は貫かれた体から零れ落ちた内蔵を腹に戻しながら自分の身体を石柱に縛り付けて、立ったままで絶命したっていう。
すげえ有名どころじゃん。
自分の家に関係あるダーナ神話にしか詳しくない俺でも知ってるぐらいの英雄だし。
「おまえよく無事だったな。伝承の中だけでも相当な化け物だぞ、あの人」
「そうね。あの頑丈さには素直に感心したもの」
「それで、その魔力の消耗具合は宝具でも使ったのか?」
「ええ。必勝を期したつもりだったけど、やっぱりダメね。マスターに基本能力を底上げしてもらわないと、まともに戦い合うのは厳しいわ」
そりゃそうだろうね。
素の強さはそこまでじゃないもんね、アナタ。
多彩なスキルを活かす複合的な戦術がフェンサーの強み。
恐らく三つの宝具、破格の魔術を戦況に即した、相手に適した使い方をするのが基本戦法だ。
そのあたりの指示や戦略、支援と補助が俺の役目で、フェンサーの能力を100%以上に引き出してやるのがマスターとしての役割だ。
そういう意味でも、戦いの時には俺がコイツの傍に居てやらなきゃならない。
ついでにフェンサーの状態把握。
宝具の情報が更新された以外は、特に重要なことは────
「…………フェンサー、服を脱げ」
「わかっ……え?」
「今すぐに、その重っ苦しいものを脱げって言ってんの」
「ちょ、ちょっと待って! それはまだ早いと思うの!?」
「早いも遅いもあるか! むしろ遅いと間に合わなくなるだろ!」
後退りながら引いていくフェンサーを壁際まで追い詰める。
睨めっこをしていても埒が明かないので、無理矢理脱がすことにした。
「き、きゃあああぁっ!!?」
「ばっかおまえ、お隣さんから苦情来たらどうすんだ!」
服を抑えて自分を抱き締めるようにしながら、ペタンと座り込むフェンサー。
必死に抵抗する彼女に容赦なく襲
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