第5章 今のレイジと記憶のレイジ。そして金髪の少女との出会い
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が現れたわ」
2人の人と9つの石………?
「彼女達が何故この世界に来たかは分からないわ。だけど彼女達が残してくれた物のお陰であの方の封印を解く事が出来る。フロニャルドの加護なんて消し去って、この世界を………」
「あんた………」
もしかしてこいつが星詠みの原因………?
「あなたも迷いこんだ異世界人なんでしょ?あの勇者になるべく呼ばれたガキとは違って」
「………ああ、そうだが?」
「なら私に協力してくれない?この世界を破壊して新たな世界を作る私に」
そう言って手を差し出してくるアンネローゼ。
「………その前に1つ聞きたい。門から出てきた2人は今何処に居るんだ?」
「1人は死んでいて、もう1人は箱のような物に入っていたせいか、生きているけど何も覚えていない赤ん坊のような子よ」
「そうか………」
「ほら、今もあそこに」
そう言ってアンネローゼが指差した方向には、誰かの墓と金髪の少女が墓の前に座り込んでいた。
「また勝手に抜け出して来たのねアリシア」
「………アンネ」
「勝手に略すな。全く服も泥々になっているじゃない………」
そう言ってアンネローゼはアリシアと言う少女の服の土を優しく払ってあげる。
こう見ると完全に姉と妹だ。
「………お母さんと離れたくないの?」
「?………分かんない。だけどここは良い匂いがするから」
「そう………」
「この人誰?」
「ああ、あなたと同じ異世界から迷い混んだ人間よ。名前は………」
「レイジだ………恐らくな」
「レイ………よろしく………」
「また勝手に略して………」
そんなアリシアに大きくため息を吐くアンネローゼ。
「1文字だけだけどな。まあ良いや、よろしくアリシア」
「うん」
頭を撫でてあげると少しニコッと笑った様な気がした。
気のせいかもしれないけど………
「………まあ取り敢えず昼食にしましょうか。あなたもどう?」
「何故だ?」
「だってその子があなたの事を気に入ったみたいだしね」
アンネローゼに言われてふと下を見るといつも間にかアリシアが俺のロングコートを握っていた。
「一緒」
「俺、懐かれるような事したか?」
「さあ?」
アリシアの誘いを断ることが出来ず俺はアンネローゼとアリシアについて行った………
「こらアリシア、頬についてるわよ」
「ん」
頬に付いていたシチューを拭いてもらうアリシア。
「………」
「何よ………?」
「いや、さっきとは印象が違うなと思ってな」
「………そんな事無いわよ」
そう言うアンネローゼだったが、言葉を濁らせながらの答えだった。
「最初はさ、お前の雰囲気が不気味に思えてたんだが、アリシアのおか
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