第5章 今のレイジと記憶のレイジ。そして金髪の少女との出会い
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ルクルの水を飲む音だけが聞こえてくる。
「最後のが無ければ風情があっていいんだけどな………」
「メェ?」
くりくりしたつぶらな目で俺を見つめてくる。
「本当に可愛い奴め!!」
そんなメルクルを見るとナデナデが止まらない!
コイツは他のメルクルと比べても珍しいくりくりした目を持つメルクルだ。
もう可愛くて可愛くて………
「………って何してんだ俺。早く目的の場所に向かって帰らないとレオにどやされる」
俺が倒れ、レオと話した次の日。
今までの体調が嘘のようにすこぶる快調になった。やはり精神的にも参っていた事もあったみたいだ。
そんな俺を見てレオも喜んでくれたし、みんなも安心したみたいで本当に心配をかけたんだなと感じた。
「俺がこの世界で目覚めた場所、そこに根本的な何かがあるのかも………」
そう思い俺は目覚めたあの森にやって来ていた。
記憶が戻るのに不安が無いわけでは無いが、どんな結果であれレオやあの城のみんなが受け入れてくれる。
そう思うと昨日までの気持ちが全て吹っ飛んだ。
「この辺りだよな………」
俺が目を覚ました場所。
何も無い普通の森の中。
「メリクル、あっちへ行ってみよう」
俺は取り敢えず周囲を見て回る事にした………
暫く歩いていると大きな湖に出た。
とても綺麗で、日に当たってきらきら光って見える。
「綺麗だ………」
メリクルから降り、暫く湖を眺めていた。
「こんにちは」
「えっ!?」
後ろから不意に声をかけられつい驚いてしまった。
振り替えるとそこには青白い長髪で肌が褐色の美しい女性がいた。
踊り子のような白いドレスを来ていて、どう見ても異様だ。仮にも魔物が出た森でそんな格好をしている奴がまともな訳と思う。
それにこの女性は危険だと体全体で警鐘を鳴らしているような気がした。
「あんたは………?」
「アンネローゼ、よろしくね異世界人さん」
その女性は不気味な笑みを見せながらそう答えた………
「何故異世界人だと?」
「見たことあるからよ。その人達はガレッドやビスコッティの人達の様な特徴が無かったから」
俺はアンネローゼと2人で湖の回りを歩いていた。メリクルはアンネローゼに会ってから怯えているのか、その場から動けないでいたので待っているようにいって置いてきた。
取り敢えず彼女の存在が気になるのでついてきているのだが………
「その人達は森でひっそりと暮らしていた私の家の近くにいきなり現れたわ。見たことがない門の様な物が現れてそこから」
門………?
「その門は1人の女性と、箱の様な物に入った少女とその2人を囲むように9つの青い宝石
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