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GGO編ーファントム・バレット編ー
61.決着
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く返してしまったせいか少し怒ったような表情をしたと思ったら柔らかな表情になり、そこからいつもの笑顔に変わる。

「おかえり、集也くん」

重い体を起こし、辺りを見渡す。そこには、ダイブした時と変わらない光景が広がっている。違う点といえば明日奈とスグ、玲那が病室にいるくらいだ。

「あっ、そうだ!」

ふと思い出したように寝ているベットの上に置かれたスマホを手に取りすぐさまある人物に電話をかける。
ツーコール後にそいつはいつもみたいな何を考えているのかわからないような声が耳に届く。

『もしもし?』

「菊岡、死銃のプレイヤーネームがわかった。すぐに認証してくれないか?」

『あ、はい。でもそんな急にすぐに電話して来るなんて』

「いや......。なんか嫌な予感がして仕方ねぇんだ」

あいつが最後に残したセリフ。あれがまだ脳内に巡る。シノン......いや、朝田詩乃は信用できる友達がいると言ったが相手は死銃だ。下手のことをすればシノンもその友達も殺されかねない。

菊岡に二人の死銃のプレイヤーネーム。元《ラフィン・コフィン》メンバー、《ザザ》と《ライア》の名を告げる。すると菊岡からすぐにその名が告げられる。

『《ザザ》の名前が新川昌一、《ライア》の名前が石井行人』

「.......新川昌一と石井行人」

つぶやくようにその言葉を吐く。
この二人が死銃であり、SAOで殺人を犯していた奴らの名。

「それじゃあ、また何かあったら連絡する」

通話を切る。これであとは共犯者を炙り出せば全てが終わるはず。なのに俺の違和感はまだ消えない。何かがまだ引っかかっている。何が引っかかっているんだ。
死銃の正体はわかった、殺人方法もわかっている、奴らの名前も、なら何が引っかかっているんだ。

思いつく単語を次々と口にしていく。

「......死銃.....ザザ.....ライア....新川昌一......石井行人.....朝田詩乃....」

「えっ?」

その言葉に誰かが反応した。その声の方向に視線を向けるとそこには、少し驚いた表情をしている玲那。

「どうしたんだ、玲那?」

「いや、朝田詩乃ってあたしが通ってる高校の一コ下の後輩で.....たしか、人殺しとかっていう噂が流れてる娘だよ」

間違いなくシノンのことだ。
その時、不意にあることを口にしてしまった。ほとんど無意識的に口走った。

「それじゃあ、シノ....じゃなくて朝田が仲良くしてる友達の名前ってわかるか?」

「え?」

不思議がった声を出す玲那だったが答えてくれる。

「確か......今は不登校になってる......。え〜っと.....し、新川....?確かそんな名前だったような」


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