暁 〜小説投稿サイト〜
フロンティア
一部【スサノオ】
十四章【続ける理由】
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を操作し、ティティへと発信する零。
数秒のコールの後…

《はい…?えと…零さん……かな?》

腕輪から聞こえるティティの優しく柔らかい声に少し零の胸の鼓動が高ぶる。

「あ、あの、情報ありがとうございました!」

《うん…会えた?》

「はい、おかげさまで!」

《ふふ…よかった……》

「で、あの…えっと……なんでしたっけ?」

緊張しすぎて本題が飛んでしまう零。
そんな零に見かねてジャックが通信を変わる。

「あー、初めましてかな?ジャックつって零のツレなんだけど…」

《あ…初めまして…ティティです……》

「君のとこのギルドの話しをちょっと聞きたいんだけど大丈夫か?」

《えと…じゃぁ、コンタクトじゃ…うんと…ならカフェエリアで待ち合わせでも…いい…かな?》

「OK。じゃぁ、そこで!」

零の肩をポンポンと軽く叩き、にやけながら腕輪から離れるジャック。

《いま…フロンティア2だから…ちょっと遅れるかも…だけど》

「あ、はい!じゃぁ、先に行って待ってます!」

《うん…私も急いでいく…ね?》

それを最後に途切れるコンタクト。
緊張が解かれ、深呼吸し振り向くとニヤニヤするジャックと腕をくみ苛立っている様子のクラウリー。

「あ、あの…?」

「青春って感じだねぇ…」

「まったく…もっとシャキっとしなさいな!」

そういって歩き出す2人。
零もまた、恥ずかしさを必死に隠しながらカフェエリアへと向かった。







カフェエリアの中央テーブルを陣取る3人。
情報交換などは基本広場で行われるため、やはりカフェエリアの人口密度は閑散としており、待ち合わせなどにはいい場所だった。

「に、しても困ったもんだねぇ…零君には」

「まったくですわ。ネットゲームで色恋なんてナンセンスですわよ」

よほどこういった状況が楽しいのかジャックは零とティティの話題になるといつもよりウキウキする。

「まぁ、そういってやるなよ。ネトゲでだって良い出会いはあると思うぞ?…なぁ、零君?」

「もう、好きに言ってください…」

ジャックはそんな膨れっ面の零の隣へと座り直し肩を組む。

「そう怒るなって。俺は応援するぞ?」

「だ・か・ら!そういうのじゃないですって!…っていうか、俺はジャックさんの話しのほうを聞きたいんですけど!」

「俺の話?」

「そうですわね。昨日ははぐらかされましたけれど、貴方フロンティア初めてではないでしょう?」

あぁ、と一転して真面目な顔つきをするジャック。

「まぁ、初めてじゃないつったらそうかもな」

「やっぱりそうでしたのね…」

「つっても、少しやってただけだぞ?
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