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ゲルググSEED DESTINY
第七十七話 決意を新たに
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ったからレイはアスランを撃とうとしたのではないだろうか。
どちらも絶対に正しいなんてことはないし、かといって間違っているわけじゃない。でも、自分にその選択肢が突き付けられたというのなら果たしてどちらを選ぶのが正しいと言えるのだ?

「俺が……俺が本当に欲しかったのは……」


『自分の非力さに泣いたものは誰でもそう思う。だが、その力を手にしたときから、今度は自分が誰かを泣かせるものとなる。それを忘れるな。勝手な正義をふるうだけなら、ただの破壊者だ。それは分かってるんだろ』

『いつの時代でも、変化は必ず反発を生む。それによって不利益を被れば、明確な理由はなくとも、ただ不安から異を唱える者が必ず現れる。議長のおっしゃる通り、無知な我々には、明日を知る術などないからな……だが人はもう、本当に変わらなければならないんだ。でなければ、救われない』


二人の言葉が思い出され、頭の中で反芻される。変わらなくてはいけないのか、それともこんな変わり方は間違っているというのか?
そうやってしばらく悩んでいたが考え込んでいても仕方がないと思い、一度頭を切り替えるために一旦部屋から出る。メサイア内部の説明はシンもされていないかった為、立ち入り禁止区域以外を適当にぶらついているだけだったのだが、いつの間にかデスティニーが待機していたドックにまで来ていた。

「俺は、こいつで――――」

格納庫に来て自分の乗った機体であるデスティニーを見上げる。こいつで俺はいったい何人の人を殺してきたのだろう。そう思ってその場に立っていると後ろから肩を叩かれた。

「よ、何やってるんだ。こんな所で?」

「ハイネ――――」

後ろから肩を叩いてきたのは一緒にこのメサイアに来ていたハイネだった。

「まだ悩んでるのか?」

「ああ、俺どうしたらいいかわかんなくなってきて……議長の言ってる事は正しいと思える。でも、正しいことを行おうとしても否定する人たちはいて、なんでって考えて――――きっと、正しい事って誰かにとっては正しくないことで――――それで、議長が創ろうとしていく世界ってそんな人たちを全員否定して創り上げていく平和なんじゃないかって思ったから……」

「――――難しいこと考えてるんだな」

ハイネはやれやれといった風に溜息をつく。確かにシンの言っていることは事実だ。一方から見た正義は反対から見て正義に映るわけではない。そして、議長のデスティニープランは他者の自由を奪う世界であり、能力を認められない、或いは定められた運命が享受できないものを否定する世界となってしまう。

「だったら、ハイネはどんな風に考えているんだ?」

「俺は、良くも悪くも実直なザフトの軍人だからな――――上から受けた命令は絶対だったし、破ろうって思う気にはな
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