第一幕 困っている先生その十
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「移住出来るね」
「それでどの国なの!?」
「王子がお勧めする国は」
「一体どんな国!?」
「アメリカ?それかオーストラリア?」
「ニュージーランド?中国?」
「それともアフリカ?」
「どの国なの?」
「どの国でもないよ」
動物達が挙げたどの国でもだというのです。
「その国はね」
「じゃあ一体」
「その国は」
「一体何処なのかな」
「何処のなんていう国かな」
「今からその国のことを話すからね」
王子はにこりとして先生と動物達に言いました。
「一緒に晩御飯を食べながらね」
「晩御飯なら今食材を買いに行くところだよ」
先生はお部屋の壁をちらりと見ました、見ればもう診察時間も終わりです。
「丁度ね」
「いや、今ここにシェフを連れて来たから。食材も持って来たよ」
「おお、そうなんだ」
「そう、じゃあそれを食べながらお話しようか」
「僕達の分もあるの?」
ガブガブはこのことを尋ねました、尚王子も先生に教えてもらって動物の言葉を喋ることが出来るのです。
「それは」
「たっぷりとあるよ」
「そう、じゃあよかったよ」
ガブガブは王子の言葉に笑顔で応えました。
「楽しみにしているね」
「シェフも最近仕事が楽しいって言ってるんだ」
王子は明るい顔でこうも言います。
「日本でね」
「日本は食べものが美味しいっていうね」
「しかも色々な国の料理があるんだ」
王子は先生にこのこともお話しました。
「もう信じられない位にね」
「イギリス料理もかな」
「イギリス以上に美味しくてね」
あるというのです。
「凄く美味しいよ」
「お茶もだね」
「お水がいいからね」
だからだというのです。
「お茶もいいよ」
「そうか、じゃあサラにも教えておくか」
「妹さんもお元気?」
「さっき一緒にお茶を飲んだよ」
「こっちに来てたんだ」
「元気にね」
そうしていたこともお話する先生でした。
「不況には困ってるけれどね」
「本当にヨーロッパの不況は深刻だね、とにかくね」
「晩御飯だね」
「今からシェフに作ってもらうから」
それが歓声してからというのです。
「食べようね」
「うん、じゃあね」
「お話はそれからで。暫くの間は」
王子はくすりと笑って博士にこう言いました。
「日本の話でいいかな」
「うん、日本はどんな国かな」
「それはね」
王子がお話しようとするとここで。
後ろからです、王子の後ろに控えていた執事さんがこう言ってきました。
「殿下、立ち話は」
「おっと、そうだね」
「はい、王族として相応しくないかと」
それでだというのです。
「ですから今は」
「そうだね、ちゃんと座ってお話をしないとね」
「それならお家の中に行こうか」
先生は
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